2013年05月11日

カラヤン&ベルリン・フィルのベートーヴェン:交響曲第3番《英雄》&第4番(1962)


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カラヤンは、ベートーヴェンのDVD作品などを除くと、4度にわたって交響曲全集をスタジオ録音している。

また、ライヴ録音についても数多く行っており、とりわけ昨年発売された1977年の来日時の素晴らしい出来栄えの全集もあった。

このように数ある全集の中で、最も優れている全集を選ぶというのはなかなかに難題である。

1980年代にスタジオ録音された4度目の全集は、カラヤンの統率力の衰えから文句なく外すことは可能であるが、それ以外の全集はいずれも素晴らしい出来栄えだからである。

本盤に収められた交響曲第3番及び第4番は、カラヤンが1960年代にスタジオ録音を行った2度目の全集に含まれる演奏である。

この2度目の全集は、カラヤンがベルリン・フィルの芸術監督に就任してからほぼ10年近くが経過した頃の録音であり、カラヤンがベルリン・フィルを漸く掌握し始めた頃のものである。

もっとも、当時のベルリン・フィルには、フルトヴェングラー時代の旗本のような名うての奏者がなお数多く在籍していたということもあり、オーケストラの音色も、いわゆるカラヤンサウンドには完全に染まり切っておらず、ドイツ風の重厚で潤いのあるサウンドの残滓がみられたところである(いわゆるカラヤンサウンドも重厚ではあったが、フルトヴェングラー時代の重厚さとは質が異なっている)。

したがって、いわゆるカラヤンサウンドに完全に染まった1970年代のスタジオ録音及びライヴ録音(1977年来日時)による2つの全集よりも、この1960年代の全集の方を好む聴き手がいても何ら不思議ではない。

本演奏には、そうしたベルリン・フィルのドイツ風の重心の低い音色をベースとした上で、壮年期のカラヤンならではの気迫と力強い生命力が漲った名演を聴くことができるのが素晴らしい。

なお、カラヤンの1960年代の全集については、本演奏も含め、数年前にSACDハイブリッド盤として発売されており、筆者も当該盤を愛聴してきたが、それは従来盤とは次元の異なる十分に満足できる素晴らしい高音質であった。

ところが、今般のシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤を聴いて大変驚いた。

本盤は、既に発売されているSACDハイブリッド盤をはるかに凌駕する究極の高音質に仕上がっているのではないだろうか。

本盤を聴いて、第3番及び第4番以外の交響曲についても、一刻も早くシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤で発売して欲しいと思った聴き手は筆者だけではあるまい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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