2013年05月18日

ミュンシュ&ボストン響のドビュッシー:交響曲「海」/イベール:交響組曲「寄港地」


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ミュンシュはフランス人ではあるが、ドイツ語圏のストラスブール出身であることから、ドイツ音楽にも数々の名演を成し遂げている大指揮者であった。

したがって、フランス音楽なども数多く録音しているが、ベルリオーズの幻想交響曲などは別格として、とりわけフランス印象派とも称されるドビュッシーやラヴェルの演奏については、モントゥーやアンセルメ、パレー、クリュイタンス、マルティノン、そして近年のデュトワなどの名演と比較すると、一歩譲ると言わざるを得ないのではないだろうか。

したがって、本盤におさめられたドビュッシーの交響詩「海」にしても、イベールの「寄港地」にしても、前述の指揮者によるフランス風のエスプリ漂う瀟洒な味わいに満ち溢れた名演と比較して云々するのは容易なことであると言えるだろう。

確かに、本演奏においては、かかる瀟洒な味わいにおいては、前述の指揮者による名演には一歩も二歩も譲っていると言えるのかもしれない。

しかしながら、楽曲全体の堅固な造型や、各場面の巧みな描き分けにおいては、むしろ本演奏の方が優れている面もあると言えるところであり、とりわけ各曲の頂点に向けて畳み掛けていくような気迫溢れる力強さや迫力においては、他の追随を許さない名演と高く評価したい。

ボストン交響楽団の圧倒的な技量も、本名演に大きく貢献しているのを忘れてはならない。

なお、交響詩「海」については、一昨年にアルトゥスからパリ管弦楽団とのライヴ録音(1967年)が発売され、それが壮絶な超名演であったこともあって、本スタジオ録音の価値は著しく減じることにはなったが、それでも名演の評価にはいささかも変わりがないものと考えている。

そして、さらに本盤が素晴らしいのは、XRCDによる極上の高音質であろう。

今般のXRCD化によって、今から50年以上も前の録音とは信じられないような鮮度の高い音質に生まれ変わったと言える。

ミュンシュによる至高の名演を、XRCDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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