2013年05月26日

パイヤールのバッハ:管弦楽組曲第3番&第4番


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バッハの管弦楽組曲は、パイヤールにとっても何度も録音を繰り返している得意中の得意の楽曲であり、本演奏はその3度目の最後の録音に相当するものであるが、素晴らしい名演と高く評価したい。

何よりも、現代楽器を使用した小編成のオーケストラによる演奏が素晴らしい。

近年の古楽器奏法やピリオド楽器の使用による軽妙浮薄な演奏に慣れた耳で本演奏を聴くと、実に新鮮な気持ちになるとともに、あたかも故郷に帰省した時のように安定した気持ちになるのは筆者だけではあるまい。

もちろん、バッハの時代の演奏様式を再現する行為自体を筆者としても否定するものではないが、芸術的な感動をどこかに置き忘れてしまった薄味の演奏がどれだけ多く流布しているのであろうか。

高名な音楽評論家が推薦される演奏にもそのような薄味の演奏は散見されるところであり、筆者としてはそうした現状を憂えるものである。

要は音楽学者が喜ぶ演奏を行っても、そもそも芸術的な感動が得られない演奏では何らの意味もないのだ。

そのような嘆かわしい現状に鑑みれば、本パイヤール盤の価値は計り知れないと言えるところであり、同じく現代楽器を使用した小編成のオーケストラによるリヒターの名演(1960、1961年)と並んで、後世に語り伝えていく必要があるのではないかと考えられるところだ。

また、本演奏には、リヒター盤のようなドイツ風の重厚さを旨とするよりもむしろフランス風のエスプリ漂う瀟洒な味わいに満ち溢れており(とりわけ、有名な第3番のアリアなど)、こうしたセンス満点の情感の豊かさにおいて、リヒター盤とは異なった魅力があると評価したい。

さらに、本盤で素晴らしいのは、XRCDによる極上の高音質である。

本演奏は1976年のスタジオ録音であるが、第3番の序曲のトランペットのクリアでブリリアントな響きなど、今から36年前のものとはとても思えないような鮮明な音質であり、あらためて、XRCDの潜在能力の高さを思い知った次第である。

いずれにしても、パイヤールによるセンス満点の味わい深い名演を、XRCDによる極上の高音質で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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