2013年05月30日

エド・デ・ワールト&オランダ放送フィルのラフマニノフ:交響曲・管弦楽曲全集 豪華BOXセット


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これは名演揃いの素晴らしい全集だ。

本盤には、ラフマニノフの交響曲全集のほか、交響的舞曲を含めた管弦楽曲のほぼすべてが収められており(合唱交響曲「鐘」は収められていない)、これは、ロシア系の指揮者を除けば、ラフマニノフを十八番としているプレヴィン&ロンドン交響楽団によるほぼ完全な全集(1973〜1976年)以来の快挙とも言える。

プレヴィン盤は現在でもなお高い評価を得ている名演と言えるが、本盤のエド・デ・ワールト&オランダ放送フィルの演奏も、それに肉薄する名演と高く評価したい。

ラフマニノフの演奏と言えば、ロシア風の民族色を強調したあくの強い演奏(ロシア系の指揮者(例えば、スヴェトラーノフやゲルギエフなど)による演奏)や、かかるロシア風の民族色を洗い流した洗練の極みとも言える演奏(デュトワやラトル等による演奏)などが掲げられ、それぞれに優れた名演であると言えるが、エド・デ・ワールトによる本演奏は、プレヴィンによる演奏や、ロシア風の民族色を適度に強調しつつも洗練された味わいを付加したアシュケナージによる演奏などと同様に、その中間型にある名演と言えるのではないだろうか。

エド・デ・ワールトは、各楽曲の曲想を精緻に、そして丁寧に描き出している。

もちろん、スコアに記された音符の表層だけをなぞっただけの浅薄さにはいささかも陥っておらず、どこをとっても奥深い情感に満たされているのが素晴らしい。

そして、ロシア風の民族色をやたら強調するというようなことは一切行っておらず、各楽曲にこめられたラフマニノフ特有のロシア風のメランコリックな抒情の歌い方もいささかも重々しくなることはないが、洗練の度が過ぎるということもない格調の高い中庸の美しさを誇っていると言えるところであり、その奥行きのあるロマンティシズムには、ある種の気品さえ感じさせられるほどだ。

エド・デ・ワールトの確かな統率の下、オランダ放送フィルもその卓越したアンサンブルを駆使した見事な演奏を繰り広げており、特にこのオーケストラが有する北ヨーロッパのオーケストラならではの幾分くすんだいぶし銀の音色が、本演奏に適度の潤いと味わい深さを付加しているのを忘れてはならない。

また、本全集が更に優れているのは、マルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音である。

これは、前述のプレヴィン盤などと比較しても大きなアドバンテージであり、本全集の価値をさらに高めることに大きく貢献している点を忘れてはならない。

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classicalmusic at 21:48コメント(0)ラフマニノフ  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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