2013年06月23日

パイヤールのバッハ:ブランデンブルク協奏曲第1番・第4番・第6番


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本盤には、パイヤールがパイヤール室内管弦楽団ほかとともにスタジオ録音したバッハのブランデンブルク協奏曲全集(1973年)から抜粋した第1番、第4番及び第6番が収められている。

既に、昨年11月には、当該全集のうち、第2番、第3番及び第5番が既にシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化されて発売されており、本盤をもって、不朽の名盤とされている当該全集全体がシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化されたことになったことは誠に慶賀に堪えないところだ。

それはさておき、演奏は実に素晴らしい。

ブランデンブルク協奏曲は、現在では古楽器奏法やピリオド楽器を使用した軽妙な演奏が主流となっているが、本演奏が行われた当時は、現代楽器を使用した比較的編成の大きいオーケストラによる重厚な演奏が主流であった。

フルトヴェングラーやクレンペラー、カラヤン、リヒター、ブリテンなど、このタイプによる名演は枚挙に暇がないほどであり、ブリテンによる演奏は若干その性格が異なるが、バッハという大作曲家を意識したドイツ風の重厚な演奏が行われていたと言っても過言ではあるまい。

ところが、パイヤールによる本演奏はまるで異なるタイプの演奏だ。

パイヤールの演奏は、現代楽器を使用した比較的小編成のオーケストラによる、どちらかと言えば伝統的な演奏様式によるものであるが、醸成された音楽は、前述のような大指揮者による重厚な演奏とは全くその性格を異にしている。

本盤の演奏のどこをとっても、フランス人であるパイヤールならではのフランス風のエスプリ漂う瀟洒な味わいが付加されていると言えるところであり、まさに洒落たセンスの塊のような演奏とも言えるだろう。

ドイツ風の重厚な演奏が主流であった同曲の演奏に新風を吹き込んだセンス満点の演奏とも言えるところであり、あたかも同曲がフランスの宮廷音楽のように聴こえるほどだ。

高貴にして典雅、そして優美にしてなおかつ愉悦性に富んだ本演奏は、同曲のこれまで誰も気が付かなかった魅力を引き出すことに成功したものとして高く評価すべきであり、前述のような大指揮者による名演にも十分に対抗し得るだけの内容を兼ね備えた素晴らしい名演と高く評価したいと考える。

パイヤール室内管弦楽団や、フルートのランパルをはじめとした各奏者のセンス満点の美演も、本名演に大きく貢献しているのを忘れてはならない。

音質は、1973年のスタジオ録音ではあるが、グリジー=スウィヌ、ノートルダム・デ・ローズ教会の残響を生かした名録音であったこともあり、従来CD盤でも十分に満足できるものであった。

しかしながら、今般、ついにシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤が発売される運びになった。

本シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤は、従来CD盤とはそもそも次元が異なる極上の高音質であり、音質の鮮明さ、音圧、音場の広さのどれをとっても一級品の仕上がりである。

いずれにしても、パイヤール&パイヤール室内管弦楽団ほかによるセンス満点の極上の美を誇る名演を、このような極上の高音質SACD盤で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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