2013年07月09日
ゲルギエフ&ロンドン響ののドビュッシー:管弦楽曲集
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ゲルギエフ&ロンドン交響楽団の近年における進境の著しさを表す1枚だ。
この黄金コンビのドビュッシーも、至高の名演と高く評価したい。
このドビュッシーも、その極上の最優秀録音についてまずは指摘をしておきたい。
ドビュッシーの管弦楽曲は、フランス印象派ならではの精緻にして繊細であり、なおかつ光彩陸離たるオーケストレーションが満載であり、これを完璧に再現するためには、録音が鮮明であることが必要不可欠である。
マルチチャンネル付きのSACDであれば、なおさら理想的な音質であると言えるところであり、本盤も、そうした臨場感溢れる極上の高音質録音によって、ドビュッシーの管弦楽曲における魅力的なオーケストレーションを大いに満喫することができるのが何よりも素晴らしい。
ゲルギエフは、ヴァイオリンの両翼型配置を採用しているとのことであるが、各ソロ奏者の卓抜した技量も含め、オーケストラを構成する各奏者の位置関係を明瞭に聴き取ることが可能であるというのは、まさにドビュッシーの管弦楽曲を鑑賞する醍醐味があると思う。
演奏も、前述のように素晴らしい名演だ。
交響詩「海」は、オペラにおいても数々の名演を成し遂げてきたゲルギエフならではの演出巧者ぶりが際立っており、3つの場面の描き分けはきわめて秀逸である。
特に、「風と海の対話」における畳み掛けていくような気迫溢れる力強さは、圧倒的な迫力を誇っている。
バレエ音楽「遊戯」は、チャイコフスキーやプロコフィエフ、ストラヴィンスキーのバレエ音楽でも数々の名演を成し遂げてきたゲルギエフならではの色彩豊かで、切れ味鋭いリズムが魅力のセンス満点の名演だ。
そして、牧神の午後への前奏曲は、同曲が持つ官能的な美しさを極限まで表現し得た稀有の名演と高く評価したい。
ゲルギエフの統率の下、最高のパフォーマンスを発揮しているロンドン交響楽団の卓越した技量も見事であり、特に、牧神の午後への前奏曲のフルートの美しさには、抗し難い魅力に満ち溢れている。
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