2013年08月14日

クーベリック&バイエルン放送響のモーツァルト:交響曲第40番、第41番「ジュピター」(1985年ライヴ)


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クーベリックが手兵バイエルン放送交響楽団とともに1980年にスタジオ録音したモーツァルトの後期6大交響曲集は、往年のワルターやベームの名演にも匹敵する素晴らしい名演である。

したがって、クーベリックによるモーツァルトの交響曲録音の代表盤としては、当該スタジオ録音を掲げるのが一般的であり、筆者としてもそれに異論を差し挟むつもりはない。

しかしながら、本盤に収められたモーツァルトの交響曲第40番及び第41番は1985年のライヴ録音であり、前述のスタジオ録音に比較すると一般的にはあまり知られていない音源であるが、演奏自体は遥かに本演奏の方が上であり、知る人ぞ知る至高の超名演と高く評価したい。

本演奏が前述のスタジオ録音と大きく異なるのは、深沈たる奥行きの深さと圧倒的な高揚感と言えるのではないか。

クーベリックは実演でこそ本領を発揮する指揮者であり、本演奏においてもその真骨頂が存在している。

前述のスタジオ録音においてもシンフォニックで優美な演奏に仕上がっていたが、本演奏では悠揚迫らぬインテンポで曲想を堂々と描き出していくとともに、楽曲の頂点に向けて畳み掛けていくような気迫や高揚感が満ち溢れており、スタジオ録音以上に力強い気迫や生命力、そして奥行きのある演奏に仕上がっている。

とりわけ第41番の終楽章はヴァイオリン両翼型の配置による立体的な響きが、本演奏の類稀なる高揚感に一躍買っている点を忘れてはならない。

また、スタジオ録音では基本的に反復を省略していたが、本演奏ではすべての反復を実施している。

その結果、両曲で約75分(第40番は約35分、そして第41番は何と約40分)という長大な演奏となっているが、いささかも冗長さを感じさせることもなく、むしろ音楽が濃密で、なおかつスケールが極めて雄大なものとなっているのも本名演に大きく貢献している。

いずれにしても、1985年当時はクーベリックもコンサートの回数を限定して、引退をも念頭に置いていた時期に相当するが、それだけにクーベリックの本演奏にかける、燃えるような渾身の情熱を感じることが可能であり、いい意味での知情兼備の彫りの深い至高の超名演に仕上がっていると高く評価したい。

録音は、低音を絞り気味にすることで悪名高いオルフェオレーベルであり完全に満足できる音質とは言い難いが、それでも楽曲がモーツァルトの交響曲であること、そして1985年のライヴ録音ということに鑑みれば文句は言えないレベルの音質に仕上がっていると言っても過言ではあるまい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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