2013年08月31日

カルミニョーラ&アバドのモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲全集&協奏交響曲


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本盤に収められているのは、カルミニョーラが、同じイタリア人の大指揮者アバドと組んでスタジオ録音を行ったモーツァルトのヴァイオリンのための協奏曲全集及び協奏交響曲である。

カルミニョーラは、モダンとバロック両方のヴァイオリン演奏法を修得し、きわめて幅広いレパートリーを擁するヴァイオリニスト。

カルミニョーラは1997年にモーツァルトのヴァイオリン協奏曲集を収録したが、それから10年後の2007年に何かと過去関係もあったアバドとの共演で本盤演奏が収録されたものである。

オーケストラはアバドが2004年に設立したモーツァルト管弦楽団で、若々しい躍動感溢れる音を放ってヴィブラートを抑制したピリオド奏法でバックサポートしている。

いずれも素晴らしい名演と高く評価したい。

本演奏の特徴を一言で言えば、ソロ奏者、指揮者、オーケストラの全員が実に楽しげに音楽を奏でているということではないかと考えられる。

カルミニョーラのヴァイオリンは、モーツァルトの若い時代の作品であるということもあってもともと卓越した技量を要するような楽曲ではないという側面もあるが、自らの技量をいささかも誇示することなく、あたかも南国イタリアの燦々と降り注ぐ陽光のような明瞭で伸びやかな演奏を披露してくれているのが素晴らしい。

若手の才能ある演奏家で構成されているモーツァルト管弦楽団も、いわゆる古楽器奏法を駆使した演奏ではあるがいささかも薄味には陥っておらず、フレッシュな息吹を感じさせるような躍動感溢れる名演奏を展開しており、演奏全体に清新さを与えるのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

アバドは、ベルリン・フィルの芸術監督退任の少し前に大病を患ったが、大病克服後は音楽に深みと鋭さを増すことになり、現代を代表する大指揮者と言える偉大な存在であるが、本演奏においては、親交あるカルミニューラやヴィオラのヴァスキエヴィチ、そしてモーツァルト管弦楽団などの若い音楽家たちを温かく包み込むような滋味溢れる指揮ぶりが見事である。

録音については、今から約5年前の録音であり、十分に満足し得る高音質である。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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