2013年09月02日

ヨッフム&ボストン響のシューベルト:交響曲第8番「未完成」/モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」[SACD]


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ユニバーサルが一昨年来、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤の発売を開始したことは、不況にあえぐクラシック音楽界にあって、起死回生とも言うべき素晴らしい快挙と言えるものである。

当初は、既に発売されたハイブリッドSACD盤の焼き直しに過ぎなかったところであるが、昨年6月のフルトヴェングラーによる一連の録音を皮切りとして、未だSACD化されていない過去の様々な指揮者による名演のSACD化を開始したのは実に素晴らしいことである。

そして、今度はヨッフムによる一連の録音のSACD化が行われることになったが、SACD化の対象となる3枚の選定に際しては若干の疑問を感じずにはいられないところだ。

「カルミナ・ブラーナ」については初演者による不朽の歴史的超名演であり全く異存はないが、他の2枚、とりわけ本盤のモーツァルトの交響曲第41番及びシューベルトの交響曲第8番を、何故に今般のSACD化の対象として選定したのかについては、大いに理解に苦しむところである。

ヨッフムによるブルックナーの交響曲であれば、第7番ではなく、第6番(ないしは第1〜第3番)を選定すべきであろうし、場合によっては既にハイブリッドSACD盤が発売されているロイヤル・コンセルトへボウとの第5番のライヴ録音を選定すべきではないだろうか。

また、ヨッフムがモーツァルトを得意としており、何度も繰り返し録音を行っていたことはよく理解できるところであるが、本盤に収められた演奏も名演の名に値はするものの、他の演奏を押しのけてまで優れた演奏であるとは必ずしも言い難いと考えられる。

シューベルトの交響曲第8番についても同様のことが言えるところであり、ヨッフムとボストン交響楽団の組み合わせによる演奏は極めて珍しいと言えるが、仮にそれだけで選定したというのであれば、それはいかにも短絡的と言えるのではないか。

せっかくSACD化をするのであれば、他のより優れた演奏を対象とするべきであったと言えなくもないところだ。

もっとも、本演奏自体も、ヨッフムならではの重厚でなおかつ滋味豊かな味わい深い名演であり、前述のような問題点を一切度外視して、本盤の演奏だけを聴く限りにおいては何らの文句もつけようがないとも言える。

したがって、本盤のアドバンテージは、演奏内容というよりはむしろ、シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤による、およそ信じ難いような鮮明な高音質である。

従来CD盤は既に長らく廃盤であり比較のしようがないのが残念ではあるが、各楽器セクションが明瞭に分離して聴こえるのは、本演奏の録音年代から言って殆ど驚異的ですらある。

加えて、マルチチャンネルが付いていないにもかかわらず、臨場感についても抜群のものがあり、おそらくは現在において望み得る最高の鮮明な超高音質である。

いずれにしても、ヨッフムによる素晴らしい名演を、シングルレイヤーによる超高音質SACDで味わうことができることを大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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