2013年09月21日
ライナー&シカゴ響のチャイコフスキー:序曲「1812年」他
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シカゴ交響楽団のヴィルトゥオジティを全開させたライナーならではの純音楽的名演・名録音である。
とにかく凄い音質である。
スピーカーから飛び出てくる迫力満点の大音響に体ごと吹っ飛ばされるような気がした。
1950年代半ばのステレオ録音黎明期に、これほどの高音質がマスターテープに記録されていたとは、にわかには信じがたい。
あらためて、XRCD盤の底力を感じ入った次第である。
有名なチャイコフスキーの序曲「1812年」など、近年では、スコアにない合唱を加えたり、大砲の音色を付加する演奏が増えてきているが、本盤のライナー盤は、そのような特別な手は一切加えていない。
にもかかわらず、迫力においては、おそらく過去のどの演奏にも負けていないのではないか。
演奏も、全盛期のライナー&シカゴ交響楽団の実力を十分に認識させてくれる素晴らしい名演だ。
カラヤン&ベルリン・フィルも、このような小曲を集めた名演を数多く生み出したが、本盤は、カラヤン盤に十分に匹敵する。
どの楽曲も、生き生きとした躍動感に満ち溢れており、金管楽器も木管楽器も実に巧く、雷鳴のように轟く打楽器は圧巻の迫力だ。
弦楽器も、これ以上は求め得ないような精緻なアンサンブルと肉厚の重量感を誇っており、オーケストラ演奏としても、最高峰のレベルにある。
ライナーも、各曲の聴かせどころのツボを心得た見事な指揮を披露しており、最高のパフォーマンスを示している。
XRCDの新譜が出なくなって久しいが、是非とも他の歴史的録音も復刻して欲しいと願うのは、筆者だけではあるまい。
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