2013年10月02日

カラヤン&パリ管のラヴェル:ラ・ヴァルス スペイン狂詩曲 道化師の朝の歌 クープランの墓


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カラヤンは、ミュンシュの急逝によって窮地に陥ったパリ管弦楽団の音楽監督にほんのわずかの期間ではあったが就任した。

したがって、このように短期間ということもあって、パリ管弦楽団との録音は、本盤に収められたラヴェルの管弦楽曲や、フランクの交響曲ニ短調、ワイセンベルクと組んだチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、そしてDVD作品としてベルリオーズの幻想交響曲といったわずかのものしか遺されていない。

それでも、カラヤンがフィルハーモニア管弦楽団と最後のスタジオ録音を行った1960年以降においては、ウィーン交響楽団とのチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、シュターツカペレ・ドレスデンとのワーグナーの楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」等を除けば、ベルリン・フィルかウィーン・フィルとの演奏・録音に限られているだけに、むしろパリ管弦楽団との録音は必ずしも少ないとは言い難いのかもしれない(今後、ライヴ録音の発掘が行われれば、そうした事情に変化が見られるのかもしれない)。

そして、その演奏も素晴らしい名演と高く評価したい。

この当時のカラヤンは気力・体力ともに最も充実していた全盛期であり、手兵ベルリン・フィルとともに、オーケストラ演奏の極致とも言うべき圧倒的な音のドラマの数々を構築していた。

ベルリン・フィルによる鉄壁の演奏に流麗なレガートが施された磨き抜かれた音色は、カラヤンサウンドとも称される極上の絶対美を誇っていたとも言える。

本演奏では、オーケストラがパリ管弦楽団だけに、さすがにこのようないわゆるカラヤンサウンドを聴くことは困難ではあるが、演奏の重厚さや劇的な緊張感、そして、各フレーズ間を繋ぐ流麗なレガートは、まさしくカラヤンによる演奏以外の何物でもない。

このようなカラヤンならではの重厚にして華麗な演奏に、フランス風の洒落た味わいを付加することに成功したのが、パリ管弦楽団による名演奏である。

いずれにしても、本演奏は、カラヤン&パリ管弦楽団だけに可能な、ドイツ風とフランス風が見事に融合した稀有の名演と高く評価したい。

とりわけ、スペイン狂詩曲については1986年にベルリン・フィルと再録音を行っているものの、道化師の朝の歌や組曲「クープランの墓」については、本盤の演奏はカラヤンによる唯一の演奏と言うべき存在であり、その意味でも希少価値があると言えるところだ。

音質については、本盤が長らく単独盤として手に入らない状況にあり、生誕100年を記念して発売されたセット盤の中で聴くしか方法がなかったところであるが、当該従来CD盤は今一つ冴えない音質であったところだ。

しかしながら、今般、ついに待望のSACD化が行われることによって、見違えるような鮮明な音質に生まれ変わった。

音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。

いずれにしても、カラヤン&パリ管弦楽団による素晴らしい名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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