2013年10月03日

A・デイヴィスのホルスト:管弦楽作品集


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素晴らしい名演だ。

英国音楽の大御所であったヒコックスによって録音が開始されたホルストの管弦楽曲集であるが、第1集を完成させたところで急死してしまった。

ホルストと同じ60歳の死はあまりにも早いものであり、第1集が超名演であっただけに大変残念なことと言わざるを得ない。

ヒコックスの開始したプロジェクトは、同じく英国音楽の名匠アンドルー・デイヴィスが引き継ぐことになったが、本盤の出来を聴く限りにおいては、その引き継ぎが実に上手くいったのではないかと考えられる。

先ず、メインの『惑星』であるが、雄渾なスケール感を感じさせる名演だ。

何よりも、SACDマルチチャンネルによる極上の高音質録音が、名演に大きく華を添えている点を指摘しておきたい。

ホルストの華麗なオーケストレーションを味わうためにはマルチチャンネルは最適であり、雷鳴のようなティンパニや重層的な金管楽器の咆哮など、音響が立体的に聴こえるのが素晴らしい。

こうした臨場感のある高音質録音だけでも、名演の評価の半分は勝ち取ったようなものである。

加えて、アンドルー・デイヴィスは、前述のような雄渾さに加えて、細部に至るまで実に精緻で情感豊かな演奏を行っており、優美で繊細な抒情が持ち味の「金星」、「土星」、「海王星」においては、至高・至純の美しさを誇っている。

とりわけ、「海王星」の終結部の女声による合唱が明晰に聴こえるのは、これまでの『惑星』の演奏史上でも初めてではないだろうか。

曖昧模糊で、殆ど聴き取れないような演奏が多い中で、こうした演奏は大いに歓迎したい。

併録の東洋的組曲「ベニ・モラ」は、ホルストがアルジェリアを旅行した経験をもとに作曲した曲とのことであり、東洋というよりはアラビア風であるところがご愛嬌ではあるが、有名な日本組曲ともども、アンドルー・デイヴィスは、雰囲気満点の異国情緒溢れる名演を成し遂げるのに成功している。

アンドルー・デイヴィスの指揮の下、BBCフィルハーモニック、そしてマンチェスター室内合唱団も最高のパフォーマンスを示している点も高く評価したい。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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