2013年10月14日
カラヤン&ベルリン・フィルのハイドン:交響曲第101番「時計」、第83番「めんどり」、第104番「ロンドン」
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100曲を超えるハイドンの交響曲の中でも高い人気を誇る3曲で構成された、魅力的な選曲のディスク。
いずれも、カラヤン&ベルリン・フィルの黄金時代の名演であるが、特に、第104番がダントツの名演である。
カラヤンの数々の伝記を紐解くと、カラヤンは、ハイドンの交響曲の中でも、この第104番に特に愛着を抱いていたとのことであるが、それだけに、ウィーン・フィルと1種、ベルリン・フィルとは、本盤を含め3種の録音が遺されている。
いずれ劣らぬ名演ではあるが、世評が高いのは、ウィーン・フィルとの録音ということになるであろう。
そして、ベルリン・フィルとの3種の録音の中では、ザルツブルク音楽祭での燃焼度の高いライヴ録音(1979年)にも後ろ髪を引かれる思いがするが、オーケストラの安定性という意味では、本盤の演奏を第一に採りたい。
カラヤン得意のレガートが程良い品の良さをたたえて全曲を支配しており、そのエレガントな優美さは、他のどの演奏よりも優れている。
ここでは、ベルリン・フィルの威力を見せつけようという押しつけがましさが微塵もなく、団員全員が、カラヤンの統率の下、音楽をする喜びを噛みしめているかのように楽しげだ。
他の2曲も、この当時のカラヤン&ベルリン・フィルの絶頂期を窺い知ることができる名演。
カラヤンはベルリン・フィルの磨き抜かれた響きを生かして、それぞれの作品の個性と魅力をニュアンス美しく再現し、流麗で格調高い演奏を行っている。
ハイドンは、第101番や第104番の緩徐楽章で、弦楽器とフルートを同時に演奏させているが、フルートの音が鮮明に分離して聴こえるのは、カラヤン&ベルリン・フィルの素晴らしい功績と考える。
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