2013年10月23日

セル&クリーヴランド管のマーラー:交響曲第6番「悲劇的」&第10番より


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セル&クリーヴランド管弦楽団による演奏がいかに凄まじいものであったのかということを理解できる一枚だ。

このコンビによる全盛時代の演奏は、オーケストラの各楽器セクションが一つの楽器が奏でるように聴こえるという、「セルの楽器」との呼称をされるほどの鉄壁のアンサンブルを誇っていた。

米国においては、先輩格であるライナーを筆頭に、オーマンディやセル、そして後輩のショルティなど、オーケストラを徹底して鍛え抜いたハンガリー人指揮者が活躍しているが、オーケストラの精緻な響きという意味においては、セルは群を抜いた存在であったと言っても過言ではあるまい。

マーラーの第6番は、筆者がある時期嵌り込んだ作品でもあるので、随分と多くの録音を聴いたのを思い出す。

その中でいまだに素晴らしいと思うのはバルビローリ盤、次いでこのセル盤の解晰的演奏の精気である。

これらかつての愛聴二盤は、後にテンシュテットの驚異的なアプローチが現れるまで続いたが、それでも当セル盤は今なお啓発的であり続けている。

ともかく、ここまで冷静沈着にマーラーの音の群れを把握し、客観的視座から交響形態へと組み直している例は稀であろう。

確かに当世風の演奏指向とはいささか異質だろう。

けれども尚且つマーラーの音楽の複雑な本質を正面から解き明かしている重要な演奏のひとつのように感じてならない。

第10番については、定番のクック版ではなく、現在では殆ど採り上げられることがないクレネク版が採用されているところである。

アダージョのみならず第3楽章に相当するプルガトリオを収録しているのも貴重であり、加えて演奏が精緻にして緻密な名演であることに鑑みれば、セルは、録音の数は少なくとも、マーラーに対して一定の理解と愛着を抱いていたと言えるのではないだろうか。

いずれにしても、本盤に収められた演奏は、全盛期にあったセル&クリーヴランド管弦楽団による完全無欠の圧倒的な名演と高く評価したい。

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classicalmusic at 21:24コメント(0)トラックバック(0)マーラー | セル 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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