2013年11月26日
フランソワのショパン:バラード集、スケルツォ集
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
いわゆるショパン弾きと称されているピア二ストは数多くいるが、その中でも、フランソワは最も個性的な解釈を披露したピアニストの一人ではないかと思う。
本盤に収められた楽曲においても、実に自由奔放な弾きぶりで、自らの感性のみを頼りにして、即興的とも評されるようなファンタジー溢れる個性的な演奏を行っている。
したがって、このあくの強いアプローチに対しては、弾き手によっては抵抗を感ずる人もいることと思うが、少なくとも、テクニックのみを全面に打ち出した表層的な演奏よりは、よほど味わい深い演奏ではないだろうか。
もちろん、フランソワのテクニックが劣っていたというわけではない。
バラードもスケルツォも、いずれもショパンが作曲した数多くのピアノ曲の中でも難曲の部類に入るものであり、フランソワも、このような難曲を弾きこなす技量は兼ね備えていたというのは当然の前提だ。
ただ、その技量を売りにするのではなく、楽曲の魅力を自らの感性のみを頼りにして、ストレートに表現しようという真摯な姿勢が、我々聴き手の深い感動を誘うのだと考える。
もっとも、自己主張をコントロールして全体を無難に纏めようなどという考えは毛頭ないことから、聴き手によっては、前述のようにそのあくの強さに抵抗を覚える人もいると思うが、フランソワの魔術にひとたびはまってしまうと、やみつきになってしまうような独特の魔力を湛えている。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。