2013年11月15日

クナッパーツブッシュ&バイエルン国立管のブルックナー:交響曲第9番


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



筆者は過去にこの演奏をHUNTという海賊盤レーベルのCDを聴いていたのであるが、今般ORFEO盤が放送局蔵出しのテープを使用しているということで、購入し、聴いてみたところ、びっくりするほど生々しい音質に改善されていた。

クナッパーツブッシュは残念ながら、ブルックナーの「第9」をスタジオ録音せずに鬼籍に入ってしまった。

それでもやはりブルックナー作品の奥の院である「第9」だけは、一度はクナッパーツブッシュで聴くべきだと信ずるひとりであり、今回、このバイエルン国立管弦楽団を指揮した1958年のライヴ録音によるORFEO盤を聴くに及んで、それは筆者にとって、まさしく確信に近いものとなった。

実際、ブルックナーについて、何かを考え、また、何かを語ろうとする場合、この1958年のバイエルン国立管弦楽団を振ったクナッパーツブッシュのブルックナー「第9」を聴いて、その演奏の凄さに波長が合わない人がいるとしたら、それはもう(ブルックナー・ファンとしての話だが)ダメなんじゃないか、とさえ思いたい位の演奏の巨大さである。

クナッパーツブッシュの指揮するブルックナーには、一見無造作で八方破れのような、開き直った演奏と思わせながら、改訂版の譜面の長所を完璧にわがものとした演奏は、細部まで鋭い目配りが届いていることを常に示している。

練習嫌いで、ぶっつけ本番に近いやり方によるオーケストラ全員の緊張感を演奏の上に反映させることを得意としたクナッパーツブッシュの指揮術は、ブルックナーの交響曲の壮大な造型に実に良くマッチしていた。

そして、ブルックナーの交響曲の演奏が進むにしたがって、クナッパーツブッシュという指揮者の心の内なる音楽感興が、曲想の振幅と共に高潮し、たちまち壮麗をきわめたビジョンの展開となって聴き手の魂を奮い立たせる時、それは圧倒的な姿となって現実化する。

クナッパーツブッシュのブルックナーやワーグナーに傾倒させられ、畏怖を感じるのは、まさにその時である。

この1958年のブルックナー「第9」がそれであり、クナッパーツブッシュの指揮のもと、バイエルン国立管弦楽団の精鋭たちも、このときこそとばかりに全員が奮い立ってブルックナーを奏でているのが聴きとれる。

繰り返すようだが、ハンス・クナッパーツブッシュとは、なんという巨大な指揮者だったのだろう、と思わずにはいられない。

そして、ブルックナーの「第9」だったら、一度は、この演奏を聴いてみなければなるまいと思うのである。

ブルックナーの交響曲とクナッパーツブッシュという指揮者の本質を知るために、である。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 21:31コメント(0)トラックバック(0)ブルックナー | クナッパーツブッシュ 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ