2013年11月21日
カラヤン&ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲第7番、ブラームス:交響曲第3番
この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。
カラヤン&ウィーン・フィルが英デッカに1950〜60年代に録音した演奏には、後年にベルリン・フィルと行った演奏とは違った独特の魅力がある。
その理由の第一は、健康不安があまり囁かれていないカラヤンの壮年期の録音であるということ。
いずれも、壮年期のカラヤンならでは力強い演奏で、圧倒的な生命力が漲っている。
第二は、英デッカならではの鮮明な録音。
どの盤も、ブリリアントで鮮明な音質に仕上がっている。
本盤に収められたベートーヴェンの「第7」は、カラヤンが得意とした曲の一つであるが、重厚で圧倒的な迫力を全面に出した名演である。
また、端正・優美な中にも至る所にカラヤンの主張が示された演奏だ。
隋所にカラヤンの代名詞と言うべき柔和なレガートが効果的に使われ、ウィーン・フィルの美演も相俟って、重厚さと優美さを兼ね備えた独特の魅力を持つ演奏に仕上がっている。
個人的には、迫力という点において、1970年代のライヴであるパレクサ盤を最上位に置きたいが、当該盤の存在によって本盤の魅力がいささかも減じるものではない。
他方、ブラームスの「第3」も、演奏の性格はベートーヴェンの場合と同様であるが、特に、第2楽章や第3楽章の美しさは、このコンビならではのもので、あらためて、両者の相性の良さを認識することが出来た。
両曲とも後年の表現ほど造形的に完成されていないが、カラヤンの最も精力的な時代の演奏という印象が強い。
ウィーン・フィルのアンサンブルのうまさも、ちょっとした聴きものだ。
SHM−CD化により、音質も相当に向上が図られている。
ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング
フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室。