2013年11月23日

ベーム&ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲第2番、第7番


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1980年、ベーム&ウィーン・フィルの最後の来日演奏会となったもので、老大家ベームのエネルギーが最後に最も激しく燃焼した瞬間の記録と言えよう。

名指揮者カール・べーム[1894−1981]は、1963年、75年、77年、そして死の前年となる80年と、生涯に4度の来日を果たした、いわば親日家だった。

大変良質な音質で聴くことができるこのディスクに収められた1980年10月6日の演奏会は、ウィーン国立歌劇場引越し公演のさなかに1度だけ組まれたウィーン・フィル演奏会で、会場となった昭和女子大人見記念講堂の「こけら落とし」でもあった。

ベームは86歳、高齢のため、椅子に座っての指揮だった(筆者もNHKの放送を見た)。

しかし、ゆったりととられたテンポの中に刻みこまれたみずみずしく音楽が立ち上がる瞬間の数々は、やはり至高の芸風を伝える孤高の「職人」の趣きをずっしりとした重みで伝えてくれるものだ。

それ故、演奏は実に立派。

今やこんなに立派で、堂々たる造形感を貫いたベートーヴェンは貴重なものであり、 偉大なる老巨匠の芸術である。

クラリネットのオッテンザマーも「忘れられないコンサート」と語り、全篇悠揚迫らぬテンポで、例えば第7番の第3楽章のトリオなど、チェリビダッケ顔負けの極限のスローテンポ。

それを見事にもちこたえ美音を奏でるウィーン・フィルもさすが。

終楽章も耐えに耐えて大爆発し、聴後には純音楽的カタルシスが待っている。

第2番も掛け値なしの名演。

表面的な条件を超えて最晩年の芸術家の営為が投影された一場のドキュメントであり、現在のベームの聴き手にはもちろんのこと、会場で、あるいはTVやFMでその演奏に触れた愛好家には、感慨深い特別な1枚となることであろう。

音質もNHK録音だけあって大変優秀で、ベーム最期の日本公演を見事に捉えきっている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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