2013年11月28日

マタチッチ&チェコ・フィルのブルックナー:交響曲第7番


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これは素晴らしい名演だ。

マタチッチはNHK交響楽団の名誉指揮者として何度も来日を行うなど、我が国にとっても特に親しみ深い指揮者と言えるが、マタチッチの芸風に最も符号した楽曲は、ブルックナーの交響曲であったのではないかと考えられるところだ。

昨年、XRCD盤で発売されたNHK交響楽団との第8番(1984年)など、既に神格化されている名演奏なども数多く成し遂げられているが、オーケストラの技量なども含め、最も優れたマタチッチによるブルックナーの交響曲の名演を掲げるということになれば、筆者としては、本盤に収められたチェコ・フィルとの交響曲第7番を躊躇なく第一に掲げたい。

演奏・録音は1967年であり、これはいまだブルックナーの交響曲がポピュラリティを獲得していない時代のもの。

ヴァントや朝比奈が至高の超名演を成し遂げるのもかなり後のことであり、ブルックナーの演奏様式そのものがいまだ確立していない時期の演奏とも言えるだろう。

そのような時代にあって、マタチッチがこれだけの、そして現代においてもいささかも古臭さ、時代遅れを感じさせない圧倒的な名演奏を行ったこと自体が驚異的であり、これにはマタチッチの類稀なる才能とともに、ブルックナーの交響曲との抜群の相性の良さを感じることが可能である。

本演奏の中でも文句なしに素晴らしいのは第1楽章と第2楽章であると言えるだろう。

悠揚迫らぬインテンポを基調としつつ、情感のこもった歌心溢れる音楽が滔々と流れている。

スケールも雄大であり、演奏全体の造型も堅固。

とりわけ、第2楽章の崇高な美しさには神々しささえ感じられるところであり、この第1楽章及び第2楽章に関しては、後年のヴァントや朝比奈の数々の至高の名演にも比肩し得る圧倒的な超名演に仕上がっていると高く評価したい。

もっとも、第3楽章や第4楽章になると、これは第5番などにおいてより顕著になってくるが、アッチェレランドなどを施すなどテンポの振幅を駆使してドラマティックな表現を行っており、いささか芝居がかったような演奏と言えなくもないところである。

第1楽章及び第2楽章があまりにも素晴らしいだけに、いささか残念であるが、それでも演奏全体として名演との評価に揺らぎがないのは、マタチッチがブルックナーの本質をしっかりと鷲掴みにしているからに他ならない。

マタチッチの統率の下、素晴らしい名演奏を展開したチェコ・フィルにも大きな拍手を送りたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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