2013年12月03日

テンシュテット&ロンドン・フィルのブルックナー:交響曲第8番(1982年スタジオ録音)


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ドイツ音楽を得意としたテンシュテットと、彼とは最も縁が深く相性の良かったロンドン・フィルによるブルックナー。

かつて従来CDで聴いた際は、それほどいい演奏のようには思えなかったが、今般のHQCD化によって驚いた。

これほどまでに素晴らしい演奏だったとは。

スケールの大きな第8番を雄大に、そして緻密に聴かせるテンシュテットならではの至芸がここに展開されている。

テンシュテットは、本来的にはマーラー指揮者だと思う。

マーラーを指揮する時、テンシュテットはまるで別人のように燃え尽くす。

その劇的な演奏は、かのバーンスタインにも匹敵するほどで、特に、ライヴ録音における命懸けの爆演は、身も体も吹っ飛ばされるような圧巻の迫力を誇っている。

他方、テンシュテットは、ブルックナーのすべての交響曲を録音しているわけではない。

しかも、録音した交響曲(特に、本盤の「第8」や「第4」が中心となるが)に対するアプローチは、マーラーに接する際と同様だ。

ブルックナー演奏の王道とも言えるインテンポなど薬にしたくもなく、激しく変転するテンポ設定や思い切った表情づけ、強弱の変化、アッチェレランドの駆使など、ある意味では禁じ手とも言えるような指揮ぶりだ。

それでも、聴いた後の感銘はなかなかのものなのだ。

最近発売されたベルリン・フィルとのライヴ録音も聴き応えのある名演だったが、高音質化された本盤の手兵ロンドン・フィルとの演奏もテンシュテットならではの味わい深いブルックナーであり、名演と評価するのに些かの躊躇をするものではない。

ヴァントや朝比奈の超名演と比較して云々することは容易であるが、彼らの演奏だけが正解ということはない。

必ずしも正統的な演奏とは言い難いが、テンシュテットの個性があらわれた異色の名演と評価してもいいのではないだろうか。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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