2013年12月03日

テンシュテット&ロンドン・フィルのベートーヴェン:交響曲第9番「合唱」(1992年ライヴ)


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テンシュテットがロンドン・フィルを1992年10月8日に指揮したベートーヴェン「第9」のデジタル・ライヴ録音。

録音時期を考えると、この演奏はテンシュテットの活動における最期の時期のもので、良く知られる1985年盤に目立つ激しさよりも、穏やかで諦念に満ちた歌心が随所に見られる魅力的な演奏となっている。

「これがテンシュテットとの最後の共演になるかもしれない」というロンドン・フィル側の思いが演奏に反映されているのかもしれない。

それでも演奏は空恐ろしいほどの集中力に満ちている。

第1楽章では深く深く抉るように音楽の底へ沈降していくオーケストラに圧倒される。

第2楽章では、ティンパニがいつもの3倍ぐらいの力で叩いているようにも聴こえる。

第3楽章の諦感に充ちた粛々と過ぎ去ってゆく時を慈しむかのようなアダージョの美しさと、終楽章の宗教曲的な神々しい緊張感は、最晩年のテンシュテットならではである。

もちろんテンシュテットらしく終楽章などは爆裂しているが、オーケストラも当時最高の名歌手たちも、その指揮に全身全霊で応え、ホール全てが信じられないような白熱した空気に包まれている。

ただし、全体として少々力みすぎている節があり、それが音楽の流れを阻害している部分も散見される。

その意味では同じ組み合わせによる1985年9月13日のライヴ録音(既にエントリー済)の方が完成度は高いし、割りと誰にも解りやすいと思われる。

しかし、テンシュテットとロンドン・フィルが最後まで相思相愛であったことが痛いほどわかる演奏であり、その一つの記録ということができよう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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