2013年12月04日

テンシュテット&ベルリン・フィルのシューベルト:交響曲第9番「ザ・グレート」 (1983年スタジオ録音)


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大器晩成の巨匠・テンシュテットがEMIにレコーディングを開始し、その圧倒的な実力が認められ始めたのは1970年代後半から1980年代にかけて。

手兵ロンドン・フィルとのマーラー全集をはじめ、ベルリン・フィルを指揮したシューマンやメンデルスゾーン、そして当盤のシューベルトで見せたしなやかな感性、構えの大きさで瞬く間に人気が爆発した。

この「ザ・グレート」は推進力に満ち、濃厚な表情もたっぷりで聴き応え充分。

がっちりとした構成感をおきながら雄渾に起伏させて、ベルリン・フィルの豊潤な音を十分に響かせた希有の名演。

細部にまでテンシュテットの個性が表れた素晴らしい演奏だ。

適度の客観的な平衡感が4つの楽章を整然と造形しており、その中に創意にみちた自発的な表情が生まれている。

加えて第1楽章のコーダでは、テンシュテットのスケールの大きさが十二分に示される。

第2楽章の清澄な響きとのびやかな歌、第3楽章の表情の対比の見事さ、終楽章の堂々とした恰幅のよさなど、すべてに好感と説得力がある。

テンシュテットの人間臭さ、そして不思議な没我・集中型の指揮が、この作品をどれほど純粋な、高揚されたものに高めているかが、聴き手の一人一人の感銘の中に深く銘記されれば幸いである。

テンシュテットがベルリン・フィルの最も有力な次期音楽監督と評判になった頃の録音でもあり、フルトヴェングラー以後「音楽に最も真摯に取り組んだ指揮者」といわれたテンシュテットの芸術を知る上でも、マーラーとともに絶対に忘れることのできないものである。

音質もデジタル録音で申し分ない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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