2013年12月05日
バレンボイム&クーベリックのモーツァルト:ピアノ協奏曲第22番&第23番
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この盤に収録された2曲の協奏曲は、どちらも1785年から1786年に作曲された、モーツァルト円熟期の作品。
自作の弦楽四重奏曲をハイドンに献呈したり、『フィガロの結婚』を作曲したり、と充実した活動を行っていた時期で、この2曲も流麗なピアノ・パートと豊かな楽想、そして起伏に富んだ構成を持つ素晴らしい出来となっている。
また両曲とも、第2楽章のゆっくりとした楽章が短調で書かれていて、「モーツァルトの憂愁」も存分に感じられる。
さて、バレンボイムとモーツァルトの相性の良さは誰もが知るところである。
イギリス室内管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニーとの弾き振りの全集は、どちらも名演中の名演として評価されている。
1970年と言えば、バレンボイムがそろそろ指揮者としての地盤固めを始めた頃のものであるが、この演奏では、オーケストラの手綱をクーベリックに全面的に預け、実にのびのびとピアノを演奏するバレンボイムに出会うことができる。
このバレンボイムとクーベリックの演奏、比較的知名度の低い第22番の冒頭から、驚くほどの緊張感と華やかさを持って立ち現れる。
また両曲の特徴である、管楽器の絡み合いが実に見事で、バイエルン放送響の管楽群は特に優秀である。
フルート、ホルン、クラリネットなどがあちこちから顔をのぞかせ、ついついスコアを再確認したくなる面白さだ。
第2楽章の豊かな音響、そして第3楽章の中間部のうっとりとするような部分など、聴きどころは満載。
第23番も名演。
こちらは幅広く歌う第1楽章の第1主題(こちらも管楽器がすばらしい)、予想外にゆったりとしたピアノなど、こちらも聴きどころ満載。
既に、今までに数多くのモーツァルトを聴いてきた人も、この1枚はまた新たな発見をもって聴いてもらえると思う。
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コメント一覧
1. Posted by 薄暮の旅人 2012年08月05日 22:06

2. Posted by 和田 2012年08月06日 05:04
薄暮の旅人さん、コメントありがとうございます。
確かにモーツァルトのピアノ協奏曲第22番は、名演が少なく、バレンボイムがイギリス室内管を弾き振りしたものぐらいしか満足できるものはなかなか見当たりませんでした。
そこへ当盤の登場ということで、長年の渇きが癒された思いです。
演奏は素晴らしく、薄暮の旅人さんのおっしゃっていることに尽きると思います。
またのコメントお待ちしております。
確かにモーツァルトのピアノ協奏曲第22番は、名演が少なく、バレンボイムがイギリス室内管を弾き振りしたものぐらいしか満足できるものはなかなか見当たりませんでした。
そこへ当盤の登場ということで、長年の渇きが癒された思いです。
演奏は素晴らしく、薄暮の旅人さんのおっしゃっていることに尽きると思います。
またのコメントお待ちしております。