2013年12月31日

クレンペラー&ケルン放送響のマーラー:交響曲第4番


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



クレンペラーは22歳という若さでマーラーの推挙もあってプラハのドイツ歌劇場の指揮者としてキャリアをスタートさせている。

マーラーの弟子という点でワルターとよく比較されるが、確かに頻繁に取り上げていたワルターに比べ、クレンペラーのマーラー演奏評はその出来に比べ低く評価されている気がしないではない。

しかし、残された演奏を聴く限り安定感があり、しっかりとした地に足が着いた演奏は、さすが巨匠の芸術というべきものであろう。

第4交響曲に関して言えば、今回のケルンを筆頭に、コンセルトヘボウ、ベルリンRIAS響、ウィーン響、バイエルン放送響、フィルハーモニア管などとの録音も残されているので、それぞれ聴き比べしてみるのも面白いだろう。

他の演奏に比べて速めのテンポで進めるが、決して雑ではなく逆に力強い推進力を感じるほどだ。

とても70歳に近い人物が指揮をしているなど音だけでは絶対にわからないだろう。

それだけ、この演奏にかけるクレンペラーの集中力は凄まじく、第3楽章にはクレンペラーと思える唸り声が聞こえる箇所がある。

モントリオール空港でのタラップ転落事故による怪我も癒え、絶好調だったクレンペラーのエネルギーが迸るマーラー演奏である。

トータル・タイム49分9秒は、全ての第4交響曲のディスクの中でも最速となるものだが、時間の短さは主に第3楽章の16分52秒というタイムに起因しているので、ほかの楽章がそれほど極端に速いというわけではない。

とはいえスタジオ録音のEMI盤に較べると、トータルで5分違うので印象はやはり大きく異なる。

この演奏の特徴は、作品のイメージそのままに推進力に満ちたテンポ設定がおこなわれている点と、飛び交う数々のフレーズにより、魅惑的な場面が連続的に形成されているということになるであろうか。

ここにはEMI盤のように足を止めて景色をじっくり眺めるといった雰囲気はないが、快適なテンポで闊歩し、それぞれの景色を積極的に楽しむといった趣がある。

曲が柔和な「第4」だけに、クレンペラーの演奏については世評は必ずしも高いとは言えないが、筆者としては、クレンペラーならではの個性的な名演と評価したい。

ソプラノのトレッチェルも明るく屈託の無い歌唱で曲にふさわしく、2年後のバイエルン放送響との演奏で起用されていたことにも納得の仕上がりである。

相性の良かったケルン放送響を元気なクレンペラーが指揮した見事な演奏と言えるだろう。

1954年2月21日のライヴ録音だが、音質もモノラルとしてはかなり上質で聴きやすい水準に達している。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 23:57コメント(0)トラックバック(0)マーラー | クレンペラー 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ