2014年01月03日

ホロヴィッツのベートーヴェン:ピアノ・ソナタ:「月光」「悲愴」「熱情」他


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驚天動地の超名演だ。

ホロヴィッツは、最晩年に来日した際のコンサートでは、ミスタッチも多く聴かれ、高名な評論家からは「ひびの入った骨董品」との名批評を賜ったりしたが、本盤はホロヴィッツ壮年期の全盛時代の録音。

ホロヴィッツの人間離れした卓越した至芸を大いに堪能できるのが素晴らしい。

それにしても、何という超絶的な技量であろうか。

とても人間業とは思えないような強靭な打鍵、それと対照的な天国的とも言うべき繊細な抒情。

かかる桁外れの表現力の豊かさに緩急自在のテンポ設定を加えて、圧倒的な至高・至純の芸術作品を構築している。

特に、「熱情」の終楽章など、他のピアニストであれば、速いテンポと強靭な打鍵が重なり合うと、一つの音塊になって、ピアノタッチの一音一音が明瞭に聴こえないケースが多々あるが、ホロヴィッツの場合は、いかに強靭な打鍵であっても、いかにテンポが速くなっても、一音一音が実にクリアに聴こえるというのは驚異的であり、更に、終結部の猛烈なアッチェレランドにおいてさえもピアノタッチのクリアさを失わないのは、人間業を超えた圧巻の至芸と言える。

壮年期のホロヴィッツが凄いのは、その技量があまりにも超絶的であるため、技量と感性だけで勝負ができるということだ。

自らの感性の赴くままに卓越した技量を披露すれば、他のピアニストならば、内容の希薄な機械的演奏に陥ってしまいがちであるが、ホロヴィッツの場合は、それだけで大芸術作品になってしまうのだ。

壮年期のホロヴィッツこそは、技量が芸術を超えるという異次元のピアニストであった。

SACD化によって、ホロヴィッツのピアノタッチがより鮮明に再現される点も高く評価したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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