2014年01月07日
ヨッフムのヴェルディ:レクイエム/ブルックナー:テ・デウム
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ヴェルディは1950年12月1日、ミュンヘン大学講堂、ブルックナーは1954年5月14日、ドイツ博物館、ミュンヘン、に於けるライヴ録音。
ヨッフムのヴェルディは珍しく、「レクイエム」はこれが唯一の録音である。
「レクイエム」は、聴く者の耳と心を捉えて離さない演奏だ。
ヨッフムの精神の高さが、ヴェルディの剛直・雄渾の精神を見事に表現しており、その骨格には冒し難い品格が備わっている。
重厚なドイツ的表現で極めて個性的な演奏であるが、古い実況録音の中から宗教的感動の盛り上がりが伝わってくる。
確かにドイツ的心情で捉えた演奏ではあるが、こうした音色もヴェルディに必要なのではあるまいか。
現在のどの指揮者も工夫を凝らす“演出”の巧みな設計、デュナーミクの振幅、テンポの緩急などの遠近は、最小限度に抑えられている。
独唱陣はいずれも一時代を画した名歌手の貫禄を示しており、特にクーニッツが素晴らしい。
「テ・デウム」もヨッフムの得意中の得意の曲だけに、充実のひとときと与えてくれる。
「テ・デウム」における深い共感はヨッフムならではのもので、DGへのスタジオ録音より一段と劇的な迫力で壮麗に綴られる。
まだ創設して間もなかったバイエルン放送交響楽団がヨッフムに鍛え上げられたのか、見事な演奏を繰り広げている。
合唱も1音符の乱れもなく、両曲とも素晴らしい情熱で歌い切っている。
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