2014年01月14日

トスカニーニ&NBC響のチャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」/ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」


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この《悲愴》は、トスカニーニの持ち味が見事に結実した演奏の一つであり、聴けば聴くほどに味わいが深まる、恐ろしくコクのある名演になっている。

トスカニーニのアプローチは、楽曲の把握や演奏設計がほとんど完全なだけでなく、そのレアリザシオンもがほとんど完全である。

NBC響の完璧なまでの精巧さを誇る見事なアンサンブルは、それ自体としても驚異的な成果として注目されるが、それを駆使したトスカニーニの研ぎ澄まされた表現は、単なる精確な作品の再現という域を超えて、そこにこれ以上なく美しいカンティレーナの魅力や作品のドラマ性の最高度に純度の高い表現を成立させているのである。

第1楽章の実に効果的な演奏設計などは、とくに注目に値するものであり、第2楽章の磨き抜かれた抒情的表現の素晴らしさも、トスカニーニならではの魅力を放っている。

音質こそは古いが、その演奏内容のみに目を向ければ、やはり最も理想に近い演奏と考えてよいだろう。

《展覧会の絵》のトスカニーニ盤を初めて聴いた時の驚きは、25年余り経った今も忘れられない。

レコードを熱心に聴くようになって間もなく、《展覧会の絵》も初めて聴いたのだが、その直截というか、音に徹した強烈な表現に唯々息を呑んで聴き入っていた。

モノーラル録音ながらその冴えた色彩感とひき締まった響きは、まことに印象鮮やかだったし、ことさら標題にこだわることなく、あくまで音と表現に徹して各曲を強靭な表出力をもって描き切るとともに、そこに絶妙な変化をもって添えられた深く澄んだ抒情が何とも美しい。

レスピーギ三部作やロッシーニ序曲集と並ぶ、トスカニーニ最高の名演の一つであると高く評価したい。

録音が古いのは残念だが、しなやかで強く、透徹した美しさをもつ演奏の力は、今も十分に伝わってくるし、ぜひ一聴をお勧めしたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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