2014年02月02日

ブロムシュテット&ゲヴァントハウスのブルックナー:交響曲第1番


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意外な録音の登場だ。

ブロムシュテット&ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によるブルックナーの交響曲全集の録音は、今般の第1番の登場でついに第7弾ということになった。

既に第3番〜第8番の6曲が登場しており、残るのは第2番と第9番のみとなった(第9番は既に英デッカに1995年にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団とともにスタジオ録音しており、再録音するかどうかは不明。第0番や、更に第00番に挑戦するかどうかも不明だ。)。

筆者もまさか第1番をブロムシュテットが録音するとは思っていなかった。

85歳になった今や押しも押されぬ巨匠であるブロムシュテットにとっても、ブルックナーの交響曲演奏に関する長いキャリアの中でも初めての録音になったものであり、これはブロムシュテットが高齢になっても今なお失っていない飽くなき探求心とともに、ブルックナーの交響曲に対する深い愛着の賜物と言っても過言ではあるまい。

それにしても、本演奏において聴くことができるのは、ブロムシュテットにとって初めての録音とは到底思えないほどの熟練の指揮芸術と言えるのではないだろうか。

楽想を精緻に、そして丁寧に描き出していくというのは、誠実とも言えるこの指揮者の美質そのものであるが、例えば、楽曲自体は異なるが、かつてシュターツカペレ・ドレスデンとともにスタジオ録音を行った交響曲第4番や第7番の定評ある名演などと比較すると、彫りの深さ、懐の深さにおいて、はるかに凌駕している。

ブラスセクションなどもかなり強靭に鳴らしているが、無機的な音は皆無であり、どこをとっても奥深い、それこそブルックナーらしさを失っていないのが素晴らしい。

かつてのブロムシュテットにあった唯一の欠点でもある、楽曲の頂点における力みが感じられないというのは見事であり、これは、前述のように、ブロムシュテットの円熟の証左と言えるだろう。

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団も、かつてのシュターツカペレ・ドレスデンのような独特の魅力的な音色を湛えているとは言い難いが、それでも重心の低い音色は、さすがは伝統のあるドイツのオーケストラと言うべきであり、ブルックナーの交響曲の演奏としては、まさに理想像の具現化と言っても過言ではあるまい。

いずれにしても、本盤の演奏は、ブルックナーの交響曲の演奏を数多く手掛けてきたブロムシュテットの円熟を感じさせるとともに、ブロムシュテット&ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の相性の良さ、そして、比較的数少ない同曲の様々な指揮者による演奏の中でも最上位にランキングされる見事な名演と高く評価したい。

そして、本盤で素晴らしいのは、最近では珍しくなったマルチチャンネル付きのSACDであるということである。

臨場感溢れる超高音質のマルチチャンネル付きのSACDは、本盤の演奏をより魅力的なものとするのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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