2014年02月04日

ヴァント&北ドイツ放送響のブルックナー:交響曲第7番(1992年ライヴ)


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ケルンのギュルツェニヒ管弦楽団との録音で、ギュンター・ヴァントの存在を知った人は、それから半世紀以上になるが、率直に言って今日の名声が予期以上のものであったという人は、かなり多いかもしれない。

そのレパートリーは、独墺系の中では近・現代までも含む広さを持っているが、彼の名を特別なものとしたのは、いわゆるブルックナー&マーラー時代に、きわめて明快にブルックナーだけを支持して、そのエクスパートとされたことによるだろう。

事実、彼はマーラーを忌避し、ブルックナーには、版の選定に至るまできわめて厳しい理念を根底に置きながら、稀な深ささえ持った愛着ぶりを示している。

その録音の数も実に多いが、そこに主張されているものは、主観よりも客観であり、きわめて誠実なアプローチの中に、確実に聴く者をとらえずにはおかない説得力を示している。

1992年の北ドイツ放送交響楽団との第7番のライヴは、まさにその代表的な演奏のひとつであり、ヴァントが80歳にして到達した至高の解釈が示されたものだろう。

ヴァントにとって、自らの解釈をもっとも忠実に表現してくれる楽器は1982年から1991年まで主席指揮者を務め、その後は名誉指揮者のポストにあった北ドイツ放送響である。

長年の共同作業を通してオーケストラの楽員にはヴァントの考えが隅々まで浸透し、指揮者のちょっとした動きにもオーケストラ全体が機敏に反応し、完璧なまでの有機体を形成している。

その点で、ベルリン・フィルとのブルックナーは、北ドイツ放送響との録音に及ばないと言える。

さすがに高齢になりすぎたベルリン・フィルとの一連の録音は、何故か音質も北ドイツ放送響盤に及ばない。

一説によれば、ライヴ録音のノイズや演奏ミスを修正するため、過度の編集をする事により、音質劣化が起こり、音の抜けが悪くなったそうだ。

ベルリン・フィルとの演奏を気に入っている人は、北ドイツ放送響との録音と是非比較し、ご確認される事をお勧めする。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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