2014年02月06日

マタチッチ&ウィーン放送響のスメタナ:『わが祖国』


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1982年1月15日/ウィーン、ムジークフェライン大ホールでのライヴ・ステレオ録音。

物凄くスケールの大きい、途轍もなく懐が深い『わが祖国』である。

テンポは遅く、最初の2曲は不器用ささえ感じさせるが、3曲目にはそういうことも気にならなくなってくる。

曲が進むにつれ、マタチッチが創り出すひびきの重量感、ものものしさ、スケールの大きさに圧倒される。

ヴァイオリンはむせるように歌うが、つねに深い苦味を湛えているのである。

全体が巨大なスケールで描き出され、テンポが遅く2枚組であるにも関わらず、6曲で1つの巨大な建造物であることがひしひしと伝わってくる。

「ブラニーク」の最後で1曲目の主題が折り重なってくるところなどは、対位法的に響くというより、撚り合わさってさらに巨大な何かにでもなろうとしてるかのようだ。

終結部では、この遅いテンポの中で、ティンパニ奏者が完全に老巨匠の手足となり完結する。

それに何という巨大さであろう。

マタチッチの人間の大きさ、芸術家としての巨きさが終始ものを言っている。

この連作交響詩で、これほど熱い感動を与えてくれたのは、クーベリック&チェコ・フィルの東京ライヴを聴いて以来だ。

有名な「モルダウ」のみならず、「高い城」「ターボル」といった熾烈な民族の歴史がうねりのように押し寄せてくる楽音では、マタチッチでこそ作品の本質がわかるとさえ思われた。

終曲「ブラニーク」の純音楽的な感興は圧巻で、そこでは細部のニュアンスも豊かであり、ヤン・フスの思い出が巨大な流れのなかに憩っているようだ。

マタチッチの『わが祖国』の録音はこのほかにNHK交響楽団との演奏もあり、オケの違い、年代の違いもあるが、N響盤よりどっしりとした落ち着いた演奏で、マタチッチらしい豪快さも兼ね備えている。

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