2014年02月08日
ワインガルトナー/ベートーヴェン:交響曲全集
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ベートーヴェンの交響曲に関心を持つ人にとって、フェリックス・ワインガルトナーは未だに無視できない。
管弦楽編成を含む彼のエディション、『ベートーヴェンの交響曲について』をはじめとする著書と論文、そして第2次世界大戦前としては驚くべき全曲録音などは、指揮者にも、研究者にも、愛好家にも、貴重な資料であり、業績である。
それらは、彼が指揮者、作曲家、思索家という3つのペルソナが達成された成果である。
演奏面で、ワインガルトナーはヨーロッパの多くの都市(マインツ、パリ、ロンドンなど)で、ベートーヴェンの全交響曲を演奏した。
ロマン・ローランが『ベートーヴェンの生涯』を書いたのも、ワインガルトナーのベートーヴェン・ツィクルスを聴き、刺激を受けたためと言われている。
つまり、ワインガルトナーのベートーヴェン解釈は、第2次世界大戦前には1つの基準であった。
彼がロマン的な誇張や歪曲を認めず、音楽だけに基づいて解釈したためであろう。
事実、トスカニーニが登場するまで、このような解釈でベートーヴェンを指揮するのは、ワインガルトナー以外にほとんどいなかった。
英コロンビアが、ベートーヴェンの交響曲を繰り返し彼に録音させたのも、このためであろう。
録音データは以下の通り。
CD1 交響曲第1番、交響曲第3番「英雄」 ウィーン・フィル 1937年10月、1936年5月スタジオ録音
CD2 交響曲第4番、交響曲第6番「田園」 ロンドン・フィル、1933年11月スタジオ録音、ロイヤル・フィル、1927年1月スタジオ録音
CD3 交響曲第8番、 交響曲第5番「運命」 ウィーン・フィル、1936年スタジオ録音、ロンドン・フィル、1933年スタジオ録音
CD4 交響曲第2番、交響曲第7番、ロンドン響、1938年3月スタジオ録音、ウィーン・フィル、1936年スタジオ録音
CD5 交響曲第9番、ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場合唱団、ゲオルグ・マイクル(T)、ロゼット・アンダイ(CA)、リヒャルト・マイル(Bs)、ルイゼ・ヘレツグリューバー(S)
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