2014年02月20日

アルゲリッチのショパン:ピアノ・ソナタ第3番、他


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様々な意見はあろうかとも思うが、アルゲリッチこそは史上最高の女流ピアニストと言えるのではないだろうか。

かつてのリリー・クラウスやクララ・ハスキル、近年では、ピリスや内田光子、メジューエワ、グリモー、アリスなど、綺羅星のごとく輝く女流ピアニストが数々の名演を遺してはいるが、それでもアルゲリッチの王座を脅かす存在はいまだ存在していないのではないかと考えられる。

昨年5月末に発売されたオリヴィエ・ベラミー著の「マルタ・アルゲリッチ 子供と魔法」によると、アルゲリッチは日本、そして日本人を特別に愛してくれているということであり、我が国において数々のコンサートを開催するのみならず、別府音楽祭を創設するなど様々な活動を行っているところだ。

アルゲリッチには、今後も様々な名演を少しでも多く成し遂げて欲しいと思っている聴き手は筆者だけではあるまい。

本盤には、アルゲリッチが1960年代にスタジオ録音したショパンの有名曲が収められているが、いずれも素晴らしい名演だ。

いずれの演奏においても、ショパン国際コンクールの覇者として、当時めきめきと頭角をあらわしつつあったアルゲリッチによる圧倒的なピアニズムを堪能することが可能である。

アルゲリッチのショパンは、いわゆる「ピアノの詩人」と称されたショパン的な演奏とは言えないのかもしれない。

持ち前の卓越した技量をベースとして、強靭な打鍵から繊細な抒情に至るまでの桁外れの表現力の幅広さを駆使しつつ、変幻自在のテンポ設定やアッチェレランドなどを織り交ぜて、自由奔放で即興的とも言うべき豪演を展開している。

ある意味では、ドラマティックな演奏ということができるところであり、他のショパンの演奏とは一味もふた味もその性格を大きく異にしているとも言えるが、それでいて各フレーズの端々からは豊かな情感が溢れ出しているところであり、必ずしも激情一辺倒の演奏に陥っていない点に留意しておく必要がある。

そして、アルゲリッチのピアノ演奏が素晴らしいのは、これだけ自由奔放な演奏を展開しても、いささかも格調の高さを失うことがなく、気高い芸術性を保持しているということであり、とかく感傷的で陳腐なロマンティシズムに陥りがちなショパン演奏に、ある種の革新的な新風を吹き込んだのではないだろうか。

そのような意味において、本盤の演奏は、今から40年以上も前の録音であるにもかかわらず、現在においてもなお清新さをいささかも失っていないと評価したい。

音質については、これまで何度もリマスタリングを繰り返してきたこともあって、従来盤でも十分に良好な音質であったが、今般発売されたシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤は、これまでとは次元の異なる圧倒的な高音質に生まれ変わった。

いずれにしても、アルゲリッチによる清新な超名演を、現在望み得る最高の高音質SACD&SHM−CD盤で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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