2014年02月15日

コチシュ&フィッシャーのバルトーク:ラプソディ、スケルツォ/ケレメン&コチシュのバルトーク:ヴァイオリン協奏曲第1番


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コチシュと手兵ハンガリー国立フィルによるバルトークSACDシリーズ最新盤で、今回は初期の3作品を収録している。

万人向けの明朗な名演だ。

まず、“ハンガリーのクレーメル”の異名をとるケレメン独奏のヴァイオリン協奏曲。

コチシュと一体となって、バルトークの傑作を明瞭に、美しく弾き抜いている点を評価したい。

しっとりと美しく歌い上げる第1楽章から一転、第2楽章では火花散る激しさがなるほどあだ名のとおり。

ソリストはもちろん、指揮者そしてオケともに全編を彩る民俗主題の扱いもじつに堂に入っている。

使用楽器は1742年製グァルネリ・デル・ジェス。

さらに、コチシュ自身のピアノ、フィッシャー&ブダペスト祝祭管という顔ぶれによるカップリング。

注目は「スケルツォ」で、タイトルに反して、演奏時間30分とあまりに大規模、あまりに複雑な内容は、録音の珍しさと理想的な演奏陣からまさに極めつけと言えるものである。

バルトークの作品はいずれも内容が濃いが、その分、必ずしもわかりやすい曲想とは言えない。

最晩年の管弦楽のための協奏曲は別格として、他の諸曲は、聴き手を容易には寄せ付けない峻厳さがある。

いずれも傑作ではあるが、曲想は相当に輻輳しており難解さの極み。

コチシュは、そのような複雑極まる楽想を紐解き、聴き手に、これら各曲の魅力をわかりやすく伝えてくれている点を高く評価したい。

本盤とほぼ同時期に、フリッチャイによるバルトーク作品集(独アウディーテ)が発売され、当該盤には本盤と同じ作品も収められているが、その演奏の違いは明らか。

フリッチャイは、作品の本質に鋭く切り込んでいく気迫あふれるアプローチであったが、コチシュは、作品の本質を理解した上で、旋律線を明瞭にわかりやすく、美しく描き出していくもの。

筆者としては、こうしたコチシュのアプローチも、バルトークの演奏様式として、十分に説得力のあるものと考える。

さらに素晴らしいのは、SACDマルチチャンネルによる極上の高音質録音であり、バルトークの複雑な曲想を明瞭に紐解いていくというコチシュのアプローチの一助になっている点も見過ごしてはならない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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