2022年08月05日
👏セル&クリーヴランド管弦楽団の全盛期の演奏の凄さを味わうことが可能な圧倒的な名演👉ロッシーニ:序曲集👍
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これは、セル&クリーヴランド管弦楽団の全盛期の演奏の凄さを味わうことが可能な圧倒的な名演だ。
セルは、先輩格である同じくハンガリー出身のライナーや、ほぼ同世代のオーマンディとともに、自らのオーケストラを徹底的に鍛え抜き、オーケストラに独特の音色と鉄壁のアンサンブルを構築することに成功した。
ライナーやオーマンディが、シカゴ交響楽団やフィラデルフィア管弦楽団という、もともと一流のオーケストラを鍛え上げていったのに対して、クリーヴランド管弦楽団はセルが就任する前は二流のオーケストラであったことからしても、セルの類稀なる統率力を窺い知ることが可能だ。
セルの薫陶によって鍛え抜かれたクリーヴランド管弦楽団は、すべての楽器セクションがあたかも一つの楽器のように聴こえるほどの精緻なアンサンブルを誇ったことから、「セルの楽器」とも称されるほどであった。
もっとも、演奏があまりにも正確無比であることから、その演奏にある種のメカニックな冷たさを感じさせるという問題点もあったとは言える。
それでも少なくとも演奏の完成度という意味においては、古今東西の様々な指揮者による演奏の中でもトップの座を争うレベルに達しているのではないかと考えられるところだ。
本盤のロッシーニの序曲集は、いずれも全盛期のこの黄金コンビの演奏の完全無欠ぶりを味わうことが可能だ。
その演奏の鉄壁さにおいては、かのカラヤン&ベルリン・フィルの演奏をも凌駕するほどであり、聴き手はただただ演奏の凄さに驚嘆するのみである。
交響曲などの大曲であれば、前述のようなある種のメカニックな冷たさなどが露呈するきらいもないわけではないが、本盤のような小品集の場合は、かかるセルの演奏の欠点などは殆ど気になるほどのものではないと言える。
ロッシーニの序曲集の選曲に際して、有名な歌劇「セビリアの理髪師」序曲や歌劇「ウィリアム・テル」序曲を録音しなかったのは残念とも言える。
それでも本盤に収録されたその他の序曲は圧倒的な名演であり、あまり贅沢は言えないのではないかと考えられる。
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