2014年02月23日

ライナー&シカゴ響のドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」


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前述したように、筆者はトスカニーニ&NBC響の《新世界より》XRCD盤を、この交響曲のほぼ理想的な再現と考えている。

しかし、トスカニーニ&NBC響に限りなく肉迫したライナー&シカゴ響の絶頂期の名演《新世界より》が、XRCD&SHM-CDで蘇ったことも我々には大きな朗報と言って良いだろう。

ライナーが残した唯一の《新世界より》は、聴き慣れた作品から新たな魅力を引き出し、音楽的な純度を際立たせるライナーの手腕が発揮された名演。

民族的な粉飾を脱し、純音楽的に極められたライナーならではの《新世界より》が聴かれる。

ドヴォルザークの音楽に特有のローカルな雰囲気を感じさせず、絶対音楽としての美しさを極めた演奏で、特にイングリッシュ・ホルンの名ソロが聴ける第2楽章の静かな美しさは、惚れ惚れするほど素晴らしい。

シカゴ響の完璧なアンサンブルと重厚で引き締まったサウンドを生かして綴られたこの演奏は、揺るぎない造型的美観や、異常なまでに張り詰めた緊迫感を特色とした怖ろしく純度の高い名演であり、そこに繰り広げられている少しの妥協もない磨き上げられた表現は、何度接しても常に新鮮な感動を授けてくれるのである。

この演奏の完成度の高さはいくら言葉で表そうとしても伝えきれない。

当時は機能的すぎるといった的外れなことを言っていた人もいたが、3チャンネル・オリジナル・マスターから最高の技術でデジタル・マスタリングされた当盤をぜひ聴いてみてほしい。

第2楽章の木管の鮮度の高い音色、弦の澄んだ響きと見事なバランス。

ライナーの要求にオケがいかにも見事に応えており、まさにトスカニーニ&NBC響に匹敵するような一糸乱れぬアンサンブルだ。

ピアニッシモも非常に美しく、これが1957年のステレオ録音だとはおよそ信じられない。

いずれにしても、ライナー&シカゴ響による同曲の超名演を、このような高音質のXRCD&SHM-CD盤で聴くことができるのを大いに喜びたい。

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classicalmusic at 20:58コメント(0)トラックバック(0)ドヴォルザーク | ライナー 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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