2022年08月17日

20世紀最後の巨匠、サー・ゲオルグ・ショルティが亡くなる直前の最後のコンサートを収録した『ショルティ・ラスト・コンサート』


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



20世紀最後の巨匠、サー・ゲオルグ・ショルティが亡くなる直前の最後のコンサートを収録したもので、曲目はマーラーの交響曲第5番。

これが最後の録音となるそうだが、不思議な運命を感じる。

まず、オーケストラがチューリヒ・トーンハレ管弦楽団であるが、このオーケストラはショルティがデッカと契約して最初の録音を行ったオーケストラ(1947年のこと)だということがまず一つ。

そして、ショルティがシカゴ交響楽団と最初に録音した曲もマーラーの交響曲第5番(1970年のこと)だったことがもう一つ。

さらに言えば、ショルティが世界大戦時を過ごしたスイスで最後の録音となったことにまで運命的なものを感じてしまう。

演奏を聴いての感想だが、この巨匠は最後まで見事に自分のスタイルを貫いたのだな、ということがよくわかる。

チューリヒ・トーンハレ管弦楽団と言えば軽妙・清澄な響きが特長の伝統あるオーケストラであるが、シカゴ交響楽団と比べたとき、その力量では分が悪いのは否めない。

しかし、ショルティはこのオーケストラからも卓越したドライヴで「ショルティ・サウンド」を引き出したと言えよう。

それは枯淡の境地でも老境の熟達でもなく、まさにショルティの純粋な音楽への信念そのものの結晶のように感じられた。

そういった点では、むしろ1990年にシカゴ交響楽団とライヴで録音したものより、この録音の方が若々しい萌芽と明確な方向性を感じるのは、オーケストラとの新鮮な顔合わせからだろうか。

金管の膂力の伝わる張りのある音色はまさにショルティならではで、やや速めのインテンポで聴き手を引っ張る推進力も見事。

衰えを感じさせないどころか、時計が早まるかのような求心力にはなぜか「若さ」を感じてしまう。

そのショルティの力の源は何処から来たのだろうか。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 23:20コメント(0)ショルティ | マーラー 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ