2014年03月10日

クレンペラー&フィルハーモニア管のベートーヴェン:交響曲第5番「運命」、「コリオラン」序曲


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これは名演揃いのクレンペラーによるベートーヴェンの交響曲の演奏の中でも、本盤に収められた第5番の演奏は、第7番と同様に2トップを形成する至高の超名演だ。

このような歴史的な超名演が、今般、シングルレイヤーによるSACD化されるというのは何と言う素晴らしいことであろうか。

EMIは、過去の名演を100種選定して、昨年末からSACD化して発売しているが、当該SACD化がハイブリッドであったのに対して、今般はより高音質化が望めるシングルレイヤーによるSACD化であり、加えてLP時代のカップリングやジャケットへの強い拘りも、高く評価されるべきであろう。

近年においては、ベートーヴェンの交響曲演奏は、ピリオド楽器やピリオド奏法による演奏が一般化しているが、本盤の第5番の演奏は、そうした近年の傾向とは真逆の伝統的な、ドイツ正統派によるものと言えるだろう。

本演奏において、クレンペラーは格調の高さをいささかも損なうことなく、悠揚迫らぬテンポで精緻に楽想を描き出している。

木管楽器を強調するのはクレンペラーならではのユニークなものではあるが、各楽器を力強く演奏させて、いささかも隙間風が吹かない重量感溢れる重厚な音楽が紡ぎだされていく。

テンポの振幅などは最小限に抑えるなど、ドラマティックな要素などは薬にしたくもなく、演奏全体の造型は極めて堅固である。

第5番のこれまでの名演としては、かのフルトヴェングラー&ベルリン・フィルによる至高の超名演(1947年)が掲げられるところであり、当該名演とは対照的な本演奏であるが、そのスケールの雄大さや巨木のような威容、崇高さにおいては、フルトヴェングラーによる超名演にもいささかも引けを取っていないと高く評価したい。

フィルハーモニア管弦楽団もしっかりと付いていき、ドイツ風の重厚な音色を出すなど、最高のパフォーマンスを発揮していることも高く評価すべきものと考える。

いずれにしても、本演奏は、クレンペラーの巨大な芸術の凄さを十二分に満喫することが可能であるとともに、同曲演奏史上でもトップの座を争う至高の歴史的な超名演と高く評価したい。

併録の「コリオラン」序曲についても、交響曲第5番と同様に、クレンペラーのスケール雄大な音楽づくりを味わうことができる素晴らしい名演だ。

音質は、1957、1959年のスタジオ録音であるが、従来CD盤でも、そして数年前に発売されたHQCD盤でも、比較的満足できるものであった。

ところが、前述のように、今般、待望のシングルレイヤーによるSACD化がなされるに及んで、圧倒的な高音質に生まれ変わった。

音質の鮮明さ、音場の幅広さ、そして音圧のいずれをとっても素晴らしい仕上がりであり、あらためてシングルレイヤーによるSACD盤の潜在能力の高さを思い知った次第である。

いずれにしても、クレンペラーによる素晴らしい名演を高音質SACDで味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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