2014年03月14日

ホロヴィッツ&セル/ルービンシュタイン&ロジンスキー/チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番


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20世紀を代表する2大ヴィルトゥオーゾの競演で、ホロヴィッツ、ルービンシュタイン共に最も脂の乗り切った時期に演奏された、対照的な芸風の大家による聴き比べができる嬉しいディスクである。

ホロヴィッツにはトスカニーニやワルターと組んだ録音もあるが、実演ならではの自由な振舞いの面白さが狂気じみた迫力に直結している点で、セルとの演奏はさらにその上を行っている。

ここで聴けるのは徹底的に自由に振舞う全盛期のホロヴィッツならではのまさに唯我独尊的なピアニズムであり、その爆発的なパワーと鋭利なテクニック、自由な表情付けには、さすがのセルも終始激しく煽られっぱなしで、スタジオ盤での演奏とは別人のようなテンションの高さがひたすら印象的。

前2楽章ではまだ節度があるものの、第3楽章になると指揮者もオーケストラも冷静さを失い、ピアノと競い合うようにして一気にクライマックスになだれ込み、破綻する。

あまりの激演に、聴衆の興奮ぶりにも凄まじいものがあり、フィナーレのコーダでは最後の数小節に熱狂した聴衆の拍手と大歓声がかぶっているほどだ。

それに対し、ルービンシュタインの演奏はどっしりと大局を見据えた実に説得力のある演奏。

ホロヴィッツの爆演を聴いた後にルービンシュタインの演奏を聴くと、模範的に弾くとこうなる演奏と言ったところであろうか。

「この曲をむやみやたらに速いテンポで弾いて、自分たちの技を示そうという人たち(ホロヴィッツのこと?)がいるが、私はこの美しい作品を本来の形に再確立したい」とルービンシュタインは言っていた。

全体にゆったりとしたテンポで堂々と弾き上げた演奏で、19世紀のヴィルトゥオーゾの流れを汲んだ、いかにもこの巨匠らしい秀演だ。

とはいえ、スタジオ録音よりもスリリングで、推進力が強い実に面白い演奏でもある。

若干ホロヴィッツ推しの人が企画したのかなとも推察させるが、2人の巨匠のピアニズムを比べられる好企画、両者対照的な演奏、そしてカップリングである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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