2015年05月15日

バーンスタイン&イスラエル・フィルのマーラー:交響曲第9番(1985年ライヴ)


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途轍もない超名演だ。

このような超名演が発掘されたことは、クラシック音楽ファンにとっては何よりの大朗報であり、本盤の発売を行うに際して努力をされたすべての関係者に対して、この場を借りて心より感謝の意を表したい。

バーンスタインは、ワルターやクレンペラーといったマーラーの直弟子ではないが、おそらくは今後とも不世出であろう史上最高のマーラー指揮者。

何よりも、DVD作品を含めると3度にわたってマーラーの交響曲全集を録音(最後の全集については、交響曲「大地の歌」や交響曲第8番及び第10番の新録音を果たすことが出来なかったことに留意しておく必要がある)したことがそれを物語っており、いずれの演奏も他の指揮者の演奏を遥かに凌駕する圧倒的な超名演に仕上がっているとさえ言える。

バーンスタインは、そうしたマーラーの数ある交響曲の中で最も愛していたのは、マーラーの交響曲中で最高傑作の呼び声の高い第9番であったことは論を待たないところだ。

バーンスタインは、本盤が登場するまでの間は、同曲について、DVD作品を含め4種類の録音を遺している。

最初の録音は、ニューヨーク・フィルとのスタジオ録音(1965年)、2度目の録音は、ウィーン・フィルとのDVD作品(1971年)、そして3度目の録音は、ベルリン・フィルとの一期一会の演奏となったライヴ録音(1979年)、そして4度目の録音は、コンセルトヘボウ・アムステルダムとのライヴ録音(1985年)である。

本盤の演奏は、コンセルトヘボウ・アムステルダムとの演奏が1985年5〜6月のものであることから、その約2か月後の1985年8月のものであり、現時点では、バーンスタインによる同曲の最後の演奏ということになる。

9月には、同じくイスラエル・フィルと来日して、今や我が国では伝説的となった同曲の至高の超名演を成し遂げるのであるが、当該来日公演のCD化がなされていない現段階のおいては、本盤の演奏こそは、バーンスタインの同曲演奏の究極の到達点と言っても過言ではあるまい。

本盤の演奏は、壮絶な迫力(例えば、第3楽章終結部の猛烈なアッチェレランド、終楽章の濃厚かつ情感豊かな味わい深さなど)を誇っているとさえ言えるだろう。

これは、イスラエル・フィルという、同じユダヤ人としてのマーラーへの深い共感度を誇ったオーケストラを起用したこと、そして、録音を意識しないで演奏を行っていたであろうことに起因するオーケストラの渾身の熱演ぶりにあると言えるのではないだろうか。

おそらくは、同曲の最高の演奏という次元を超えて、これほどまでに心を揺さぶられる演奏というのはあらゆる楽曲の演奏において稀であるとさえ言えるところであり、まさに筆舌にはもはや尽くし難い、超名演の前に超をいくつ付けても足りないような究極の超名演と高く評価したい。

音質も非常に優れたものと言えるところであり、コンセルトヘボウ・アムステルダムとの演奏が今一つの音質であっただけに、大きなアドバンテージとも言えるだろう。

これだけの超名演だけに、可能であれば、SACD盤で発売して欲しかったと思う聴き手は筆者だけではあるまい。

それにしても、本演奏がこれだけ素晴らしいだけに、どうしても更なる欲が出てくる。

あの伝説的な来日公演をCD化することはできないのであろうか。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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