2014年03月28日

フルトヴェングラー&ベルリン・フィル/ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」&交響曲第5番「運命」(1947年5月25日ライヴ)[SACD]


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第2次大戦後、長らく指揮活動から遠ざけられていたフルトヴェングラーの待望の復帰コンサート(1947年5月25日〜27日)は、敗戦に打ちひしがれていたドイツ国民にとっても復興への希望をつなぐ歴史的な演奏会であったのではないだろうか。

そうした当時の聴衆の熱気、そしてフルトヴェングラーの指揮活動への渇望もあって、現時点でCD化されている初日(5月25日)、第3日(5月27日)の演奏は、フルトヴェングラーの、そしてコンサートの演目でもあったベートーヴェンの交響曲第5番、第6番、「エグモント」序曲の最高の名演と評価する識者も極めて多いと言えるところだ。

長年にわたって一般的であったのは第3日の演奏であり、これはDGより逐次高音質化の努力が行われ、昨年にはついにシングルレイヤーによるSACD化も行われたところであるが、それでも完全に満足できるレベルの音質には至っていないところである。

これに対して、第1日の演奏は、ターラレーベルなどから発売はなされていたものの、音質がさらに今ひとつで第3日の演奏に比して目立たない存在であったが、一昨年に、アウディーテレーベルから発売されたRIASの音源によるCDが信じ難いような高音質であったため、俄然注目を浴びる存在となった。

聴きようによっては、第3日の演奏のSACD盤よりも優れた音質とも言えるところであり、演奏内容の質にも大差がないこともあって、現時点では、一部には異論があるかもしれないが、第1日の演奏の方をフルトヴェングラーの代表盤と評する見方が今や支配的になってきたと考えられるところである。

そして、今般、当該アウディーテ盤がついにシングルレイヤーによるSACD化がなされる運びとなり、これをもって、当該盤は揺るぎない玉座の地位を占めるに至ったと評しても過言ではあるまい。

演奏内容、そして音質のいずれの面においても、フルトヴェングラーの数ある演奏の中でも最高峰と言える。

これ以上は求め得ないような重厚にしてドラマティック、そして彫りの深い表現が駆使された交響曲第5番、「田園」としてはいささか重い表現と言えるが、深沈とした味わい深さにおいては他の演奏の追随を許さない交響曲第6番、いずれもフルトヴェングラーの両曲の最高の名演であり、様々な意見はあると思うが、筆者としては、交響曲第5番については、様々な指揮者による名演の中でも随一の超名演と高く評価したい。

それにしても音質の素晴らしさは、戦後間もない1947年のライヴ録音ということに鑑みれば、殆ど驚異的であると言えるだろう。

フルトヴェングラーの大半のライヴ録音は、とりわけトゥッティなどにおいて音が団子状態になり、各楽器セクションの動きが不明瞭になるという欠陥が多々存在しているところであるが、本盤においてはそのようなことは殆どない。

「田園」の第1楽章冒頭からしばらくの間はやや音が前に出てこない感もないわけではないが、それ以外の箇所については、フルトヴェングラーの他の演奏盤のいずれと比較しても、各楽器セクションの分離の明瞭度は比較的優れており、シングルレイヤーによるSACD化により、さすがに最新録音のようにはいかないものの、この当時の演奏としては最高水準の音質に仕上がったと評してもいいのではないだろうか。

いずれにしても、フルトヴェングラーによる至高の超名演を、現在望み得る最高の高音質SACDで味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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