2014年09月30日

フルトヴェングラー&ウィーン・フィル/ベートーヴェン:交響曲第1番、第3番『英雄』(SACD)


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



初期盤以降、果たして何度リマスタリングされたのであろうか。

おそらくは概ね2年毎には行われているように思うが、いずれのリマスタリングも、ブライトクランク盤も含め、音質改善効果はわずかであったように思われる。

ところが、本盤はダントツの高音質であり、これを持って、決定盤と評価してもいいのではないか。

それくらい、これまでの既発のCDとの音質の差が著しい。

何よりも、それまでSACDを発売したことがなかったEMIが、ついにSACDの発売に踏み切ったこと自体が快挙であった。

これには、ライバルのユニバーサルやエソテリックの成功が若干なりとも影響しているとは思うが、いずれにしても、これまでの既発のリマスタリングCDとは次元の異なる鮮明な高音質だ。

特に、「エロイカ」での弦楽合奏など、実に艶やかで鮮明な音質がするし、既発のCDでは、音が団子状態で、およそ楽器らしい音がしていなかったホルンや木管楽器の明瞭に分離した鮮明な音質は素晴らしいの一言。

低弦のうなるような重厚さも圧巻の迫力だ。

これだけの高音質になると、演奏に対する評価も俄然変更を余儀なくされる。

フルトヴェングラーは、ライヴでこそ実力を発揮する指揮者であり、筆者としては、本スタジオ録音よりも、「第1」であれば1954年の最晩年のライヴ録音、「エロイカ」であれば1944年のウラニア盤をより高く評価してきたが、本高音質化CDにより、本盤の方を、前述のライヴ録音と同等、あるいはさらに上位に評価してもいいのではないかとさえ考えるようになった。

確かに、ここには夢中になって突き進むフルトヴェングラーは聴かれないが、音符の奥底に潜む内容を抉り出そうとする音楽的内容の深みにおいては、断然、本盤の方に軍配があがることになる。

特に、「エロイカ」については、そのスケールの雄大さから、おそらくは過去のどの名演と比較しても、本盤が随一の名演と評価しても過言ではあるまい。

先般、フルトヴェングラーの後輩であるカラヤンによる来日時のライヴ録音(1977年の普門館ライヴ)が発売され、それは、徹底して音のドラマを追求した超名演であったが、きしくも本盤とカップリング曲が同じ。

ただ、その演奏内容のあまりの極端な違いが、ベートーヴェンの交響曲演奏の傾向の大きな歴史的な変化を示唆していて、実に興味深い。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 00:52コメント(0)トラックバック(0)ベートーヴェン | フルトヴェングラー 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ