2014年04月04日

フルトヴェングラー&ウィーン・フィル/シューベルト:交響曲第8番『未完成』、リスト:『前奏曲』、他(SACD)


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これまでの既発CDとは一線を画する素晴らしい高音質SACDの登場だ。

本盤に収められた楽曲は、いずれも1950年代の録音であり、マスターテープの状態にもかなり恵まれていると言えるのかもしれない。

冒頭の「ロザムンデ」は、従来のCDだと、音が団子状態になったり、音場が狭いことともあり、それほどの名演とは思っていなかったが、今般のSACD化によって、フルトヴェングラーの濃密でロマンティシズムに満ち溢れた彫りの深い音楽を構築していることが鮮明に再現され、情感豊かかつ雄渾な超名演であることがよくわかった。

ホルンは残念ながら古めかしい音がするものの、木管楽器や高弦のつややかな響きや低弦の厚みのある響きなどは、この当時の録音としては驚異的な高音質だ。

「未完成」は、冒頭をはじめ、中間部や終結部において提示される低弦による第1主題が、最新録音のようにはいかないものの、相当程度深みのある音質に蘇っており、これまでのCDとは次元の異なる素晴らしい高音質である。

ワインガルトナーは、この主題を指して、地下の底からのようにと評したが、本盤のフルトヴェングラーの演奏を聴いていると、あたかも地下の底から響いてくるような、底知れぬ不気味さを感じさせる。

高弦や木管楽器の響きは美しさの極みであり、ホルンも「ロザムンデ」ほどの古めかしさは感じさせず、フルトヴェングラーの深みのある情感豊かな名演を心行くまで満喫させてくれるのが素晴らしい。

シューマンの「マンフレッド」序曲は、1949年のライヴ録音(DG)の方が世評は高いが、今般の高音質化によって、フルトヴェングラーの濃厚にして彫りの深い表現を鮮明な音質で味わうことが可能となったことにより、筆者としては、ドラマティックさにおいては1949年盤には一歩譲るものの、両者同格の雄渾な名演と評価してもいいのではないかと考える。

リストの「前奏曲」は、おそらくは同曲史上最高の名演。

後年には、カラヤンも、本盤に唯一匹敵する素晴らしい名演を成し遂げているが、カラヤンが圧倒的な音のドラマを構築したのに対して、フルトヴェングラーは徹底した内容重視。

同曲の全ての音符が、あたかも生き物のように躍動しているかのようなコクのある音楽は、作曲者リストが同曲に込めた内容以上のものを紡ぎだした、至高・至純の高みに達している。

このような超名演を、現在望む得る最高の鮮明な高音質で味わうことができることを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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