2014年04月13日

エリシュカ&札響のスメタナ:連作交響詩「わが祖国」


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2009年2月のNHK交響楽団定期公演のラドミル・エリシュカ指揮「わが祖国」はFMやテレビでも放送され、全国的な大反響を呼んだ。

その圧倒的な演奏でCD化を待ち望む声が大きく高まってきていたが、彼が最も信頼を寄せる札幌交響楽団とのセッション録音が実現。

既にドヴォルザークとヤナーチェクの組み合わせの2枚のライヴ・アルバムをリリースしているラドミル・エリシュカと札幌交響楽団であるが、ついに待望のセッション録音が発売された。

エリシュカと札幌交響楽団が真摯に織り成す、まさにスラヴの叙事詩「わが祖国」は、聴くものをチェコの自然、チェコの歴史へと深く誘う、心に響き、心揺さぶる名演だ。

「高い城」の冒頭からオーケストラの弦のシックな音色を背景に微細を尽くした表現となっている。

金管はやや抑制を効かしているが、その分ほの暗いグラデーションの幅が広がっていて、耳をそばだてて聴き込む演奏。

札響の特徴として、やや渋い配色の弦の中で、木管を浮き立たせ、空高らかに鳴るようなところがあり、筆者はこれが北国の音色の様に思い、気に入っているが、その特性はよく捉えられている。

「モルダウ」は速いテンポが良い。

この曲はちょっとテンポを落とすと、通俗的な感じになってしまう。

速いテンポで締めた方が新鮮だし、全6曲を続けて聴いた場合の、軽重が的確に思える。

下手に分かりやすく情緒的にやり過ぎると胃もたれしてしまう。

「ボヘミアの森と草原から」ではもっと燃え立つようなものを期待するかもしれないが、この演奏も決して内省的に過ぎるというわけではない。

十分に内燃性の情感をはらんでいて、聴けばそれが伝わってくる。

「ターボル」と「ブラニーク」ではいくぶん開放的な音色となり、オーケストラも意気揚々といった演奏になる。

これは楽曲の性格とともに、ここでややカラーを変えるという演出にも思える。

決してガラッと変わるわけではないが、少しギアを変えた感じだ。

ここでも内面性豊かで、楽器のバランスには十全な配慮があり、木管の高らかな音色は様々にアクセントを添えている。

フィナーレは壮麗で、幸福感に満ちている。

録音は2009年、札幌コンサートホール、Kitaraで収録されたもので、CD2枚組となっているが、総収録時間は77分程度なので、CD交換の手間を考えると1枚でまとめてほしかった。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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