2014年04月01日

F=ディースカウ&デムスのシューベルト:歌曲集「冬の旅」


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残した業績の数でも、それを行ってきた歳月の点でも比類のないその経歴の中で、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウは、シューベルトの《冬の旅》をあらゆる主要なコンサート会場で歌い、また録音も7回を数えた。

この録音は、彼の声が「美しさと表現力のピークにあった」と言われた1965年に行われた3度目のものである。

今回がCDとして初めての発売になる当演奏は39歳の時にベルリンのUfaスタジオで録音された(フィッシャー=ディースカウが日本を初めて訪れたのはこの2年前である)。

ここでフィッシャー=ディースカウは言葉を大切に、曲ごとの内容に即した表情付けをその豊かな声を駆使しつつ、かつ十二分に縦横にコントロールした、ごく自然な流れの中で望みを失った若者の孤独で寒々とした姿が歌われている。

彼は幅広い声域と豊麗な声、完璧なまでのテクニックをもち、独自の至高の世界を創り上げている。

時折厳しい表情も見せるが、全24曲聴き終わった後、私たちは何よりもこの若者の心を包み込むような暖かさに心満たされるのである。

と同時にこの24曲から成る歌曲集が秘める汲めども汲めども尽きることのない魅力を私たちは改めて知るのである。

イェルク・デムスの淡々とした上品な味わいと詩的な感性に溢れる伴奏に支えられたこの演奏を、数ある《冬の旅》の録音の中でも最高のものと考える人々も多い。

デムスとフィッシャー=ディースカウは互いを研鑽し合う仲だったようで、デムスの品の良い解釈が、頭脳プレイに陥りがちなフィッシャー=ディースカウをも納得させたのであろう。

筆者としては、フィッシャー=ディースカウの7つの当歌曲集の録音を所有しているが、録音した年、伴奏ピアニストを考慮に入れて、あとは聴く時の気分や好みに合わせて選ぶことにしている。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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