2014年04月06日

クライバーン&コンドラシンのチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 [XRCD]


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本盤のような演奏を歴史的名演と言うのであろう。

クライバーンが、旧ソヴィエト連邦の威信をかけて行われた記念すべき第1回チャイコフスキー国際コンクールで優勝した直後に行われたスタジオ録音ではあるが、ここでは、コンクールでの優勝の興奮が支配しているように感じられてならない。

当時のクライバーンの超絶的な技巧と、途轍もない生命力が凄まじいまでの迫力を見せ、あたかもライヴ録音であるかのような熱気に満ち溢れているからだ。

このチャイコフスキーに一貫しているのは溌剌とした太陽のような輝きである。

それは単に辣腕の名手が聴かせるドラマティックで、エネルギッシュな熱演というだけではない。

抒情的で詩的なフレーズにも太陽の恵みを受けたかのような誇らしい高揚感があり、それが聴き手をどこか晴れやかな幸福感に誘ってしまうという稀に見る演奏となっている。

停滞せずに常に前に駒を進めていく演奏、しかもそこには即興性があり、それが演奏をさらにスリリングで、緊迫感溢れるものにしていく。

それでいて決して不自然でも作為的でもない、聴き手を紛れもなくチャイコフスキーの世界に誘い、陶酔させていく奇跡的名演なのである。

当時、ソヴィエト連邦の気鋭の指揮者であったコンドラシンの指揮も圧倒的であり、数あるチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の名演の中でも、トップの座を争う名演と高く評価したい。

コンクールの審査員には、リヒテルやギレリスなど錚々たる顔ぶれが揃っていたとのことであり、今から思えば政治色が審査に反映されなかったことは奇跡のような気もするが、これらの面々に絶賛されたというのも当然のことのように思われる。

残念なことであるが、クライバーンはこの時が一番凄かった。

近年では、自らの名前を冠するコンクールの名前のみで知られるピアニストに甘んじているのははなはだ残念なこととは思うが、それでも、このような歴史的名演を遺したことは、後世にもクライバーンの名前は不滅であることの証左と言えよう。

XRCD化による高音質化効果は凄まじいものがあり、金管楽器などに音場の狭さを感じるが、ピアノのリアルな音など、眼前で演奏が行われるかのような鮮明さだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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