2014年04月12日

クナッパーツブッシュ、ブラームス・コンサート


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当アルバムの最大の聴きものは、交響曲第3番である。

クナッパーツブッシュはブラームスの「第3」を得意中の得意としており、残されたCDはどれも超弩級の凄まじさだ。

このウィーン・フィルとの演奏も、全篇、肌が粟立つような戦慄の表現である。

第1楽章の冒頭から巨大かつ悪魔的であり、対旋律のホルンの圭角といい、恐るべきリタルダンドといい、強弱指定を無視した猛烈な歌といい、すべてをやりつくしたクナの姿がある。

彼は音楽を引っかきまわし、ウィーン・フィルは音にいのちを刻みつけてゆく。

だから、この半世紀以上も前のライヴが最新のステレオ録音よりもずっと生々しく響くのだ。

再現部冒頭の凄さ、その後のクライマックスはまるで怪獣の叫びだし、大きな間では息が吸えなくなってしまうような気がする。

第2楽章はアンダンテだが、表情の吹っ切れていること、アレグロ楽章となんら変わりがない。

歌はむせて溢れて何が何だかわからなくなってしまいそうだし、見得を切る大テヌートや、恐るべきクレッシェンドの洪水など、もはや評する言葉を持たない。

この演奏は批評の対象にならない。

もし、クナの表現に抵抗があって愉しめないという人がいたら、なんと不幸でかわいそうな人だろうか!

ド熱いチェロで開始される第3楽章を経てフィナーレに入ると、これがまた第1楽章と好一対なのだ。

テンポの大きな落とし方、大きなリタルダンド、いずれも破目を外しており、普通ならやりすぎとしか考えられないはずなのに、こうでなくては! と思わせるのはどうしてか。

曲とぴったり合ったときの絶好調のクナの凄みは、人間業を超えてしまうのであろう。

ピアノ協奏曲第2番はカーゾンが渾身の力を振り絞った演奏だ。

それを包み込むクナッパーツブッシュの指揮は、素朴でしみじみとした情感、溢れ出るパッション、彫りの深い抉りが素晴らしい。

悲劇的序曲も曲想をよくつかんだ彫りの深い演奏で、思う存分旋律を歌わせており、噛んで含めるような、という表現がぴったりの演奏だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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