2022年10月12日
😌ワルター&ウィーン・フィルのマーラー:交響曲「大地の歌」(1952年ライヴ)🩸完璧なまでに古典化され練れ切った熟成した年代物のワインのような香り🍷
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1952年5月17日のライヴ録音で、有名な英デッカの名録音直後のライヴ演奏の強力新譜の登場である。
ワルターは1952年5月15日と16日、英デッカのために《大地の歌》をスタジオ録音、17日と18日にはウィーン音楽祭に出演、同曲と前プログラムのモーツァルト第40番を指揮した。
《大地の歌》の方はスタジオ録音と17日のライヴ録音がディスク化されており、両方とも持っていたい。
今回採り上げた17日の演奏の音質は、もちろん英デッカの優秀録音には若干及ばないが、ライヴ特有の熱気に満ち満ちており(ワルターのうなり声も聞こえる)迫力満点だ。
ワルターの英デッカによるスタジオ録音盤における物足りなさは、フェリアーの発音と偶数番号曲のスケールの小ささにあった。
ところが先般、このスタジオ録音の翌日に行なわれたライヴ録音が、優れたリマスタリング技術によって復刻されて日の目を見て、そのマイナス面が補われた。
ソロの録音が生々しく、オケにはライヴならではの生命力があり、第4曲と第6曲の2曲に関しては、ややスケールの小ささを感じさせたスタジオ録音の問題が払拭され、このライヴ録音の方が上だ。
他のナンバーもフレッシュな感動を与えられる。
演奏はスタジオ録音と同じく、完璧なまでに古典化され、練れ切っており、熟成した年代物のワインのような香りを湛えている。
作曲家自身、演奏可能かどうかを危惧したほどの難曲だが、ワルターの手にかかると緻密なアンサンブルに一分の隙さえなく、形には無駄がなく、しかも当時のウィーン・フィルの驚くべき魅惑と土くさいまでの音色の個性がその形に花を添えている。
モノラル録音だがマーラーの複雑微妙なオーケストレーションを楽しむのに全く不足はない。
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