2014年05月02日

ウラッハ&デムスのブラームス:クラリネット・ソナタ第1番&第2番、他


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作品への筆者の個人的な嗜好から言うと、遥かに第2番のソナタが優れていると思えるが、ともあれ両曲ともにブラームス晩年の超傑作と言って良い。

重く柔らかく甘美で憧憬に満ちた奇蹟のような音楽。

もしもテンポや歌い回し、及びピアノ伴奏のまろやかなダイナミズムが理想的に結合し得れば、筆者はむしろヴィオラ版を好むが、現在入手可能なディスク中、それを満足させてくれるヴィオラ版は皆無と言って良いだろう。

オリジナルのクラリネット版でも、作品の真の深淵にまで達している演奏にはなかなか出会えない。

やはりとどめはウラッハか。

録音と演奏スタイルの古さを飛び越え、今なお他盤の追随を許さない録音であろう。

ウェストミンスター原盤のこの録音は、他の様々な名盤を越えて、曲のどの箇所にも溢れ出ている慈しみ深さと古き良きウィーンへの郷愁とともに、広く聴き継がれてゆくものだろう。

ブラームスと感傷味という結びつきが的を射ているかどうかはともかく、これほどしっくりと印象づけられる録音も珍しい。

それは単なる懐古趣味だとでも言い切って、もっと若々しい演奏を推奨することも可能だが、晩年のブラームスの生きたウィーン自体がすでにそうした懐古趣味の街だったのだ。

作品が書かれた当時のウィーンの趣きと20世紀後半のウィーンが持つ佇まいが、不思議とシンクロする演奏、それがこのウラッハとデムスの名盤に集約されている。

作品がいずれもかなり重くて、ウラッハといえども完璧と言えないところもあるが、ブラームスのイメージにぴったりとはまっている。

モノトーンでそっけなさすぎるけれど、変な色合いを持つよりは余程素晴らしい。

デムスの伴奏はそれに比べて少し饒舌だったかもしれないが、何はともあれモノ時代の文字通りの不滅の名盤であることには変わりはないであろう。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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