2014年04月26日

アシュケナージ&パールマン&ハレルのチャイコフスキー:ピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」[SACD]


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チャイコフスキーのピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出」は、必ずしも室内楽曲を得意とはしていなかったチャイコフスキーの作曲した室内楽曲の中でも異例の名作であるだけでなく、古今東西の作曲家によるピアノ三重奏曲の中でも、ベートーヴェンのピアノ三重奏曲「大公」と並ぶ傑作と言えるのではないだろうか。

ベートーヴェンの楽曲ほどの深みはないかもしれないが、それでも旋律のロシア風の憂愁に満ち溢れた美しさは実に魅力的であり、楽曲全体の構成的にも非常によく書けた作品である。

これだけの名作だけに、チョン・トリオやウィーン・ベートーヴェン・トリオによる名演、そして、いわゆる百万ドルトリオ(ルービンシュタイン、ハイフェッツ、ピアティゴルスキー)による歴史的な超名演など、数々の素晴らしい名演が成し遂げられてきているところだ。

また、アルゲリッチ、マイスキー、クレーメルによる現代的なセンスに満ち溢れた名演も存在しており、おそらくは、今後も、名うてのピアニストやヴァイオリニスト、チェリストによる様々な個性的名演が生み出されていく可能性を秘めた懐の深い名作と言っても過言ではあるまい。

本盤には、アシュケナージ、パールマン、ハレルの3者による同曲の演奏が収められている。

本演奏は、個性という意味においては、前述の海千山千の個性的な錚々たるピアニストやヴァイオリニスト、チェリストによる名演と比較すると、若干弱いと言わざるを得ないところだ。

しかしながら、聴かせどころのツボを心得た語り口の巧さには出色のものがあり、加えていい意味でのヴィルトゥオーゾ性も見事に発揮している。

要は、同曲の美しさ、魅力を十二分に描出した演奏を行っていると言えるところであり、我々聴き手が同曲の魅力を安定した気持ちで味わうことが可能な演奏と言えるのではないかと考えられる。

いずれにしても、本演奏は、前述のように強烈な個性にはいささか欠けるところがあるが、いい意味での演出巧者ぶりを十二分に発揮した素晴らしい名演と評価するのにいささかも躊躇するものではない。

音質については、1980年のスタジオ録音であり、従来CD盤でも比較的満足できる音質であった。

しかしながら、今般のSACD化で大変驚いた。

従来CD盤とはそもそも次元が異なる見違えるような、到底信じられないような鮮明な音質に生まれ変わって、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第である。

アシュケナージのピアノタッチや、パールマンによるヴァイオリン演奏、ハレルによるチェロ演奏の弓使いまでが鮮明に再現されるのは殆ど驚異的ですらある。

いずれにしても、アシュケナージ、パールマン、そしてハレルによる素晴らしい名演を、SACDによる高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したい。

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