2014年04月21日

F=ディースカウ&ムーアのシューベルト:歌曲集「白鳥の歌」 [SACD]


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歌曲集「白鳥の歌」は、同じく3大歌曲集の一角を占める歌曲集「美しき水車小屋の娘」や歌曲集「冬の旅」とは異なり、一連のストーリーが存在しているわけではない。

様々な内容の歌曲を、シューベルトの没後に一つの歌曲集に纏めたに過ぎないところであり、その意味では同歌曲集を構成する各歌曲の内容には脈略がないとも言えるだろう。

それ故に、歌曲集「美しき水車小屋の娘」や歌曲集「冬の旅」の演奏のように、演奏全体の構成力や表現力が問われるのではなく、むしろ個々の歌曲一つ一つをいかに的確に歌い上げていくのかが問われると言えるだろう。

したがって、このような同歌曲集の場合、力量のある歌手にとってはその実力を如何なく発揮し得るものと言えるところであり、フィッシャー=ディースカウはまさに水を得た魚のようにその実力を十二分に発揮することが可能と言えるところだ。

フィッシャー=ディースカウは、同歌曲集を何度も繰り返し録音しているが、心身ともに最も充実していた1972年にジェラルド・ムーアとともに組んでスタジオ録音した本盤の演奏こそが、随一の名演と高く評価したい。

それどころか、同歌曲集の様々な歌手による演奏の中でも、トップの座を争う至高の超名演と高く評価したい。

それにしても、本演奏におけるフィッシャー=ディースカウの歌唱は、巧いという他はない。

フィッシャー=ディースカウの歌唱は、あまりにも巧いために、その巧さが鼻につくケースも散見されるところであるが、本演奏においては、巧さにおいては申し分がないものの、技巧臭などはいささかも感じさせず、むしろシューベルトの音楽の素晴らしさ、美しさを心行くまで堪能させてくれるのが素晴らしい。

これは、歌曲集「美しき水車小屋の娘」や歌曲集「冬の旅」において圧倒的な名演を成し遂げるとともに、シューベルトの歌曲を知り尽くしているからこそ可能であった名唱とも言えるところであり、まさに他の歌手を寄せ付けないような圧倒的な名唱と言っても過言ではあるまい。

ジェラルド・ムーアのピアノ演奏も、シューベルトによる寂寥感に満ち溢れた美しい旋律の数々を情感豊かに描き出しており、フィッシャー=ディースカウによる名唱をより引き立てるのに大きく貢献しているのを忘れてはならない。

音質については、リマスタリングがなされるなど高音質化への不断の取組が行われてきたが、今般、ついにシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD化が行われることによって、従来CD盤をはるかに凌駕するおよそ信じ難いような圧倒的な高音質に生まれ変わったところだ。

フィッシャー=ディースカウの息遣いやジェラルド・ムーアのピアノタッチが鮮明に再現される極上の高音質や音場の幅広い臨場感にはただただ驚愕するばかりであり、あらためて本シングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤の潜在能力の高さを思い知った次第である。

いずれにしても、フィッシャー=ディースカウ&ジェラルド・ムーアによる至高の超名演を、現在望み得る最高の高音質を誇るシングルレイヤーによるSACD&SHM−CD盤で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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